燃料電池 エネファーム

間もなくエネオス等が『エネファーム』という家庭用燃料電池システムの販売を開始する。自動車用よりサイズ的に大きいものの出力は0,75kWだと
いう。ホンダなどが開発している自動車用燃料電池(100kW)と比べ驚くほど少ない。ちなみにFCXクラリティ用の燃料電池ユニット使って家庭用の発電装置を作ったなら、1基で20棟分くらいの電力を楽々まかなえてしまう。

また、エネファームはスイッチを入れ
てから定格出力になるまで50分かかる。これまた自動車用だと10秒少々。いかに自動車用の性能が飛び抜けているか解っていただけると思う。エネファーム、価格はおよそ350万円だというから、出力からすれば安くありません。ホンダやトヨタがマンションや企業用の燃料電池を開発したら(今は自動車にしか積ませない! と頑張ってます)、凄いことになるのに。

また、電気自動車が普及すれば、自家発電の電力を使いたくなるけれど、現状では太陽光発電優勢かと。太陽光発電の場合、電力料金高い昼間に効率よく発電できるからだ。0、75kW程度だと昼間は使いきってしまうし、夜間なら深夜電力の方が安い。太陽光発電なら標準的な家庭用で昼間は2kW前後発電してくれます。量産体制整ったなら4kW(理論値)で200万円くらいになると言われている。

参考までに書いておくと、常時フル発電可能な燃料電池の0、75kWと、夜間や
曇天時は発電効率落ちる太陽光発電の4kWは、ほぼ同じ程度のパフォーマンスだと考えていい。興味深いことにエネオスは燃料電池。昭和シェル石油が太陽光発電に注力している。もし電気自動車用の電力を自宅でまかなおうと考えるなら、6kW程度の太陽光発電をもってベストとしたい。私も太陽光発電が1kWあ
たり50万円程度になったらぜひ導入したいと思う。

さてさて。今日売りの雑誌で新型プリウスの全てが明らかになってます。私のレポートもご覧頂ければ、と。

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5 Responses to “燃料電池 エネファーム”

  1. クラウン より:

    『エネファーム』は家庭で使う電気の40から50%を賄うらしいです。それと排熱による給湯がメリット・・電気の『エコキュート』によるオール電化の対抗システムですね。イニシャル・コストが高すぎて、今のところ普及しないのではと思います。自動車用燃料電池はプラチナを大量に使用するそうで、コストは実用範囲まで下がるにはハードルが高いとか?それと水素を作るのにガソリン・エンジンよりCO2を多く出すとか?にわか勉強なので間違っているかもしれませんが、燃料電池はまだ夢の世界のように思います。

  2. クラウン より:

    太陽光発電について、電力会社の技術者から気になることを聴きました。ご存じのとおり余った電気は電力会社に買い取ってもらうのですが、ここで大問題があるとか?電気の配電システムは発電所から変電所を経由してユーザーに電気が届く、つまり下りのみの配電システムです。これに上りの電気が発生すると電圧が不安定になるとのことです。今は普及が進んでないため、電気製品に悪影響を与えない範囲の電圧変化なので問題が顕在化していないそうですが、普及が進むと大変なことになるそうです。それを回避するには莫大なコストがかかるそうで、電力会社だでは負担が大きすぎるとのことでした。
    新エネルギーは本当に難しいですね。何が良いのか判断できません。

  3. しげ より:

    エネファームは都市ガスタイプと石油系のLPGから成ります。(都市ガスタイプは1kwhです。)
    出力に関しては技術的なハードルよりコストと実需から考えて決められただけです。
    出力を上げるのは簡単です。ただ無駄に製造コストやお湯が生産量が増えますが。
    あと、一番勘違いされてる点は
    >エネファームはスイッチを入れてから定格出力になるまで50分かかる。これまた自動車用だと10秒少々。いかに自動車用の性能が飛び抜けているか解っていただけると思う。
    エネファームは前述の通り、炭化水素ガスから水素を水蒸気改質で取り出すFPS(燃料改質機)を載せてるから時間がかかります。いくつもの種類の触媒を保護しつつ昇温し、安定させ、水素を発生しつつスタックが嫌うcoを除去し、装置を止める際は劣化を防ぐために乾燥と・・・家庭用燃料電池の開発の肝と言ってもいい点です。なのでたとえエネファームでも燃料電池車のように水素を流せばすぐさまスタックは発電しますし、むしろ簡単な燃料電池システムは車の方とも読めますから両システムの優劣は簡単に付けられません。
    燃料電池車を比べたいなら電気自動車と。家庭用燃料電池を比べたいなら太陽電池やエコキュートと比べた方が評論姿勢としてしっかりしてると思います。
    あとトヨタ系はアイシンが燃料電池の商用か家庭用を開発していましたが、去年折りしの不況であっさり開発撤退か中止したはず。

  4. しげ より:

    あ、あと
    >常時フル発電可能な燃料電池
    夜間電力帯はエネファームを稼動するコストが深夜割引コストを上回るので、運転しません。
    ちなみに電池ときいて停電時に役に立つという意見が時々ありますが定格に入るまでの起動電力が賄え無いので無理です。
    燃料電池に限らず家庭用発電システムに関しては、法律が変わって大容量二次電池をシステムに組み込めれば、使用時と非使用時のバランスしだいでかなり有望ですね。

  5. まさ より:

    たしかホンダで家庭用ガスエンジンを使用したコジェネレーションシステムがあったはずです。
    エコウィルという名前で、発電と廃熱での給湯で総エネルギー効率85%位だったと思います。
    別に燃料電池でなくとも効率の良いシステムです。
    私も太陽光発電が気になっており、3kwで100万を切ったら付けたいと思っています。
    ただ、太陽光発電は昼間だけであり、発電した電気を貯めることが出来れば、と思います。
    ここでも、バッテリーの進化に期待です。

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