自動車業界、先読みが本当に難しくなってきた。変化に対する対応能力を付ければ大きなチャンスか

2050年のカーボンニュートラルに向け、進捗率に地域差が出てきた。中国は電気自動車の普及に向け突っ走る。欧州を見ると突っ走りたいが様々なハードルに出くわし少しペースダウン。アメリカを見るとバイデンさんすら2032年のEV普及率目標を67%から35%に引き下げていた。トランプ政権になって今後3年はスローダウンすると思われる。日本どうする?←イマココです。

盤石に思えるのがトヨタだ。それぞれの地域での顧客ニーズを見ながら、電気自動車の投入を開始した。驚くのが中国。広州汽車と共同開発した『鉑智3X』(bZ3X)は中国市場で中国勢と真正面から戦える価格と内容を実現してきた。ベースグレードは220万円と中国勢とガチで戦える価格。ライダーを使った自動運転機能付きも中国勢を含め最も安価な300万円で買える。

bZ3Xの自動運転はなかなか強烈だ! 『モメンタ』という中国の自動運転スタートアップのシステムと『エヌビディア』のチップに、ライダー1。CCDカメラ11。ミリ波レーダー3。ソナー12という多数のセンサーからの情報を入れ、精密地図情報を必要としない広域でのハンズフリー走行を可能にしている。トヨタのブランドイメージでこの価格は破壊的。売れている。

けっこう良い出来のリンシー

ホンダも日産も違うアプローチで中国市場に留まろうとしているものの、スペックも価格も中途半端。ホンダが東風汽車に依頼して開発した『リンシー』などポテンシャルあると思うけれど、ホンダブランドを隠している。日産の『N7』は価格とスペックで中国勢と戦えない? 世界で最もホットな戦いの場になっている中国で鍛えた電気自動車技術を欧州で活用出来るトヨタは強い。

問題はスズキとダイハツを除く全ての日本勢がメイン市場にしているアメリカである。ホンダと日産を見ると2032年のEV普及率目標67%に合わせ、手を打ってきた。バイデンさんが目標を35%に引き下げたため、変更を余儀なくされる。しかも2028年一杯はトランプ禍により遅滞しそう。ただ次の政権は逆振れして極端な環境対策をするかもしれない。読めないです。

我が国は石油利権の中、粛々と電気自動車の普及を始めなければならない。こちらも座布団返しの突如「電気自動車だ!」になる可能性は大いにある。ということで自動車メーカーは地域毎にプランCくらいまで用意した上、世界規模での柔軟な対応が必要になってくると思う。どうなっても対応出来るようにフレキシブルな技術開発&生産体制を作らなければならない。

もちろん世界中の自動車メーカーが同じ立場。ここで生き延びれば強くなる!

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