自動運転車に対するイラズラ対策のため、ブリヂストンが2026年にエアレスタイヤを実用化へ

悪い奴らが自動運転車で遊ぶ方法はいっくらでもある。クルマの前に飛び出すとか、クルマで幅寄せする。前で急ブレーキ掛けるなどなど。タイヤについていえば、忍者のマキビシのようなものを前にばらまくことでパンクさせられる。対策として考えられるのは、ムースを注入したタイヤや、ランフラットタイヤなど。ただ鋭利な刃物のようなモノを踏ませられたら厳しい。

写真はトーヨータイヤ。試乗しました

一番安心なのが上の写真のようなエアレスタイヤである。このタイヤを壊せるような”障害物”ならセンサーで探知可能。また、クルマそのものにダメージを喰えば走行不能になってしまう。さらに「自動運転車に対するイタズラ」レベルを超える。そこまで考えたら人が運転しているクルマまで心配しなくちゃならない。エアレスタイヤくらいの対応でいいと思う。

中国では10年くらい前からシェアサイクル用のエアレスタイヤが普及しており、何度か乗ってみた。普通のタイヤと比べ少しばかり走行抵抗が大きいイメージだったものの、言われなければ解らないレベル。なぜ自転車用かと言うと、コーナリング中も垂直方向にしか荷重がかからないためである。バンクさせて曲がる乗り物は構造的に横方向のGを考えなくていい。

クルマの場合はタイヤに激しく横方向のGが掛かる。緊急回避操作などすると、横方向に1G。上下方向にも1G以上の入力増になります。空気入りタイヤのような柔軟性をキープしつつ、強度を出すのが難しい。とはいえ開発は進んでおり、以前トーヨータイヤのテストタイヤに試乗した時は、軽自動車レベルなら十分ですね、と思える仕上がりだった。じゃなぜ実用化しないのか?

こらもう簡単。新車の価格には当然ながらタイヤ代も含まれる。自動車メーカーに卸すタイヤ金額、流通している金額よりずっと安価。エアレスタイヤは普通のタイヤより圧倒的に高いため、メーカーが難色を示す。トーヨーに限らず、全てのタイヤメーカーの”壁”になってます。自動運転車用のタイヤなら価格の壁を越えられると言うことなんだと思う。

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1 Responses to “自動運転車に対するイラズラ対策のため、ブリヂストンが2026年にエアレスタイヤを実用化へ”

  1. しん より:

    エンストがリコール対象になったように、パンクによる路上停止も車両法違反と見なされる時代が来るかもしれませんね。
    空気入りタイヤは偉大な発明ですが、現在の社会通念に照らすと安全とは言えないものになってしまったのでしょう。

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