褒め上手の人が増えてきた。残念ながらバイヤーズガイドにゃならんです。直近の”踏み絵”はVWパサートPHEV
新車の紹介記事で「う~ん」なのが「そこまで褒めるか?」だ。確かにバイヤーズガイドじゃなく、単なる「紹介」なら実車と全く違う評価だって問題なし。超甘口でいいと思う。その方がメーカーやインポーターからの評価も高くなり、いろんな意味で美味しい。甘い記事は美味しいのだった。私の場合、ついつい買う人の気持ちになっちゃうため損します。買った人からも嫌われるし。
最近乗ったクルマで「これは踏み絵になりますね」と思うのが新型VWパサートのPHEVである。スペックそのものは標準的だ。ホンダのシングルモーターと基本的には同じハイブリッド(1500cターボの7速乾式DSGにシングルモーターを組み合わせたタイプ)、に19.7kWhの電池を組み合わせている。電気自動車航続距離はWLTPモードで142km。
ちなみに電池メーカーを聞いたら「公開してません」。VW、まだ正直になりきれないでいる。答えられないということは、メルセデスが使っているファラシスのような燃える実績あるメーカーなのかと勘ぐってしまう。VWにとって最も大切なのは信頼性回復なのに残念でならない。紹介記事で電池メーカーのことに触れている人がいたら、嫌われるのを恐れない人です。
電池が気になる人は、購入の時に聞いてみてください。さて。このクルマのどこが厳しいかと言えばブレーキだ。VWもやっとブレーキバイワイヤを採用してきたらしい。ペダルは単なるスイッチで、コンピュターが演算し回生と油圧のコントロールをしている。停止するさい、5km/h前後で回生から油圧100%に切り換えるのだけれど、そこの調整が出来ておらず。
おそらく一定の条件だと同じ減速Gで停止までするんだと思う。しかしブレーキの温度などにより、状況はさまざま。今回試乗したクルマは、同じブレーキ踏力なのに、5km/hくらいから強い減速Gを出してしまう。不快です。強くなるタイミング解ればブレーキ踏力を弱められるのだけれど、どこで強いGになるのかケースバイケース。運転方法では対処できない。
買ったらずっとイライラすることになるし、直らない可能性だってある。また、ハイブリッドシステムは「渋滞のいろは坂」でエンコするホンダと同じタイプ。電池無くなった状態で延々と登り坂のノロノロ走行をするとシビアなことになると思う。高いクルマなので、買うときは十分考えることをすすめたい。普通のエンジンのパサートはエンジンWebで試乗記を。
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自動車評論家…というより、映画を解説する人が映画解説家なんですから、自動車解説家という肩書で物を書いて頂くか、外部広報というんですかね。
評論するのに資格は運転免許証以外とくに必要はないようですが、国家資格で評論するための資格なんてありませんし。
それでも評論をするのは簡単なようでいて難しいですね。
特に今の時代は、これだけITが発達していますから、誰でも評論家。
ワタクシにはやれない職業の一つですかね。色々な意味で。
新型パサートPHEVは19.7kWhで140km以上のEV走行が可能ですね。
ブレーキの制御はご記載の通りなんだろうと思います。マツダのPHEVも同じような感じなので、難しい、トヨタや三菱に一日の長がある領域なんでしょうね。