輸入車ジリ貧へ

100年に1度と言われる規模の不景気で自動車メディアは大氷河期を迎えつつあるが、同じくらい厳しいの、輸入車業界である。10月に入り、どこも商談が進まないそうな。9月まで好調だった2千万超の高級車など問い合わせすら激減したという。

輸入車市場は、景気低迷の前に失速気味だったように思う。お客さんの”開発”をしてこなかったため、多くの日本人が「日本車で十分」。若い世代になると「日本車の方が良い」みたいな考え方になっている。実際、輸入車の特長や個性からして薄くなってしまった。

加えてインポーター自身も「何で輸入車なのか?」ということをハッキリ解っていないように思う。各メーカーのWebサイトを見てもイメージばっかり。肝心のスペックになかなかたどり着けない。メカニズムの特長すら明記されていないから困ったもの。

来年は様々な業界&分野でサバイバル能力が試される。今までノンビリしていた企業や人は淘汰されるかもしれません。こんな時は事象の本質を再評価し、真正面から勝負するしかあるまい。

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2 Responses to “輸入車ジリ貧へ”

  1. アマチュア部員 より:

    新車が売れなくなった原因のうちのマイナーなものを考えてみました。
    ちなみにメジャーな原因は経済不況、若者の車離れ、少子化などですね。
    さて、マイナーな原因ですが、
    ①近年インターネットの普及によりネットオークションで修理パーツが格安で入手可能になり、それに伴って“持ち込みパーツ可”の修理屋さんも増えてきました。例えばオルタネーターが故障した場合、昔ならディーラーに行って修理してましたが5〜6万円と見積もられることもザラでした。もし、車が古かったりした場合、こういった見積もりをきっかけに新車に買い替えを検討したりすることもあったと思いますが、上記の方法だったら1/3ぐらいの出費で済みます。目利きのユーザーなら中古パーツを落札して交換すれば1/10で済みます。
    こういったパターンはラジエター、燃料ポンプ、エアコンコンプレッサーなどでよくあることだと思います。また車検もディーラーに頼むと12〜15万円。対してユーザー車検なら6〜7万円+プロに点検してもらう代金(1万円ぐらい)ということで、やはり新車に買い替えるきっかけを失う要因になります。要するにインターネットの情報によりユーザーが賢くなったということが新車が売れなくなった原因のひとつではないでしょうか。
    ②車の大型化(特に車幅)
    15年ほど前、クラウン、セドリック、ソアラ、など、当時、大きいと言われていたラグジュアリー(すでに死語)な車はすべて1695mmの車幅(5ナンバーサイズ)でした。今のコンパクトカーは当時のラグジュアリーカーと同じ車幅。「どこがコンパクトなんだ!」と言いたくなります。シビック、アクセラなどは、それよりはるかに幅広。それじゃ、15年前より道幅が拡がったかと言うと、それほど拡がっていません。
    私の個人的な感情ですが「高いお金を払って運転しにくい車に買い替えるほど、私はドMじゃありません!」ってことで、新型車に買い替える気が起きません。
    ③小型と言われている(②で書いたように実は小型ではない)車のほぼ全てがFFになった。
    このことは運転好きの人には残念なことだと思います。
    また、そういった人達は古い車(例えばR32 Type-M、FC-3Sなど)を大切に綺麗にして乗っていることも多く、逆にカッコ良く見え始めている感じです。(もう少し古くなれば更にカッコ良く見えるかもしれません)更にその当時の車はふんだんにコストを掛けて設計してるものが多く、古くてもそれなりの味があると思います。(趣味性が高い)
    ④日本の自動車メーカーが国内ユーザー向けではなく、グローバルな商品企画をしている。
    更には、あまり国内販売を期待していない。(売れなくてもいいと思っている)
    このことは、マイナーな原因ではなく超メジャーな原因なのかもしれませんね。残念ですが。
    他にもいろいろな原因があると思いますが、一般に言われていることだけが日本国内で新車販売が振るわない原因ではない気がしています。

  2. アミーゴ5号 より:

    アマチュア部員さんのコメントに、ドキッとしました。自分自身R32(タイプSですが)に乗っているので、自分の考えや行動パターンをズバリ指摘されたようです。
    けど本当に、手頃なサイズで安くて楽しくて、所有欲を満足できる(これ大事だと思います)クルマがなくなってしまいましたよね。
    昔のレビン・トレノや初代ロードスター、S13あたりは、まさにそういうクルマだったし、初期のランエボやインプレッサも頑張れば手が届くと思えましたものね。
    自分自身買換えにふんぎれないのは、17年前のクルマでも、何ら不便を感じないからです。
    ブッシュ類の消耗品を純正交換する等メンテをきちんとやっていれば、山坂道でも爽快な走りが楽しめますし、ETCやカーナビだって後付けすれば、最新の機能を享受できる訳です。
    総合的な性能から見れば、現代のクルマは破格のバーゲンプライスです。でもそこまで性能を必要としない人や趣味趣向の幅が増えてクルマ以外に出費を要する人がほとんどでしょう。だから軽自動車が売れてしまうわけですよね。(150万円以上の値段が付いた軽自動車が売れているのですから、時代は変わったものです)
    そういう意味では、ビックでオーバークオリティになってしまった普通車クラスでは、性能や品質、サイズそして価格を身の丈に合わせたクルマ造りが求められているように思います。
    世界初とか高等制御とか飛び道具はいりません。既存のありきたりのコンポーネンツで良いので、先代のBMW3シリーズのようなバランスの良いFR4ドア車が180万で出たら、世界中のクルマ好きが目を覚ますと思うんですけどねえ。

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