遠からず「2030年からバイオエタノール20%混合のガソリン導入」が決まるかもしれない。日本の話です

先進国の一員である日本は世界的な流れになっているカーボンニュートラルに向け、着々と進まなければならない。どうやら国同士で様々なリクエストや約束事があるらしく、経産省は突如「ガソリンへのバイオエタノール混合」に向けてのアクションを公表した。メディアの皆さん興味ないのか「2030年に20%のバイオエタノールを混合させたE20を出す」らしい。

データNEDO

どういうことか? いろんな伏線があるけれど、メインは「二酸化炭素削減のため」である。カーボンニュートラルとされる植物から作ったアルコールを20%混合させれば、既存のエンジンのまんま二酸化炭素の排出量を20%減らせます。そこには利権が付いており、アメリカからバイオエタノールを購入しろ、と言われているのだった。トランプ大統領になったら「マスト」である。

さて。ガソリン中のアルコールは2~3%なら普通のエンジンで全く問題なし。けれど10%以上になると耐アルコール性能を持つパッキンやOリングなどを使わなければならない。エンジン出力も若干下がる。もちろん日本の自動車メーカーからすればすぐ対応出来る。すでにブラジル仕様なんか100%アルコール燃料ですから。時間の掛かる国交省の認証を含め2年あればOK。

問題は流通価格だ。おそらく我が国としちゃ二酸化炭素の排出量を減らしたいため、E20の頒価を現在のガソリンと同じくらいに据え置くだろう。そして二酸化炭素を20%多く出す普通のガソリンに罰則的な課税を行う。普通のエンジン車に乗っているとイヤでも普通のガソリンを使うことになるため、税収増える。環境税のような位置づけにされると逆らえまい。

ホントにそうなるか? 文頭にリンクした経産省の動きが”始まり”です。2年もしないウチ、E10かE20になるか解らないけれど、アルコール混合燃料の導入が決まる可能性大。2030年にはレギュラーとE20ガソリンというラインナップなりそう。頒価はE20の方がハッキリ安くなると思う。流通価格で二酸化炭素の排出量差分の20%は違うと予想しておく。レギュラー165円なら198円だ

あまり意識してないだろうが我が国もカーボンニュートラルへ向かってますよ。

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7 Responses to “遠からず「2030年からバイオエタノール20%混合のガソリン導入」が決まるかもしれない。日本の話です”

  1. たかきゅ〜 より:

    かなり前の話で藻から燃料を作る試みはどうなっているのでしょうか?
    トウモロコシやサトウキビから作るというのであれば「なんだかなぁ」という感じです。
    食料や飼料を削ってまですることではないと個人的には思いますが・・・。

  2. NRT より:

    興味深い情報をありがとうございます。レギュラーとE20はわかりましたが、「ハイオク」と「軽油」が今後どうなるか、また機会があれば解説いただければ幸いです。

  3. Yasu より:

    レギュラーの価格が上がると軽油も罰則課税が上乗せされて上がるですかねぇ。

  4. アミーゴ5号リボーン より:

    あれ、ガソリンのバイオ燃料含有率って、1.7%なんて中途半端に低かったかしら? もっと高かった気がするけど。。。

    確か、段階的に増やす方針だったと記憶していますが、還暦なのでそれこそ妄想かもしれません。

    ただもし当初よりも含有率が減っているとしたら、どんな経緯でそうなったのか摩訶不思議であります。

  5. また利権も絡むのね より:

    ガイアックス燃料を潰さなきゃ良かったのにね。

  6. トヨタ車ユーザー より:

    給油口の裏に10%くらいのバイオエタノール燃料に対応した、と書いてあります。エネオスのガソリンにはすでに数%のアルコールが入ってます。
    まあ、少なくとも2030年で20%の割合いであってもまだまだガソリンを売る気なんですなあ。
    クラシックカー、ネオクラシックカーは対応する(アルコールの入っていない)ガソリンを探す困難が出てくるかもしれませんね。

  7. ベイル より:

    指摘してない事として、バイオ燃料を20%と程度混合するとなるとオクタン価が諸外国並みの95%まであがるんではってのがあります。日本向けの低いオクタン価に対応するのは難しくはないがメーカーからすれば煩わしいでしょうし、ある程度出力低下が緩和されると思います。
    反面PHEVの場合ガソリンが腐るという問題を悪化させる懸念があります

    まあ私は地球へのリン負荷、水負荷の点でバイオ燃料は反対ですが

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