遠からず電力会社から電気を買うのは負け組になると思う。すでに電力、余り始めてきた

7月18日は本来なら電量需給状況が逼迫してもおかしくない。東北以北を除き全面的な35度を超える酷暑! エアコンはフル稼働(夏休み前なので学校もエアコン稼働)。連休明けて工場の立ち上がりにも電力を使う。本来なら全国規模で節電要請などあってもおかしくないと思う。下は一番キビシイと思われている東京電力管内の14時過ぎの状況。 

東京電力「でんき予報」

供給能力6293万kWに対し需要5540万kWで余力十分。東京電力管内は全面的な晴天じゃ無いものの、1139万kW(原発11基分に相当)を太陽光発電でカバーしている。御存知の通り東京電力は太陽光発電で作った余剰電力の買い取り価格を極めて安く設定するなど、太陽光発電の普及に思い切りブレーキ踏んでいるのに、20%を占めている。適性価格で買えばもっともっと増えるだろう。

実際、四国電力は半分くらいを太陽光発電でカバー出来ている。太陽光発電を4倍くらいに増やし、余った電力は重量発電などで貯めておけば、四国電力から出る二酸化炭素排出量を”ほぼ”ゼロにすることだって視野に入ってくることだろう。こういった流れに猛反発しているのは原発の利権団体です。四国も伊方原発3号機を6月に再稼働させた。太陽光発電増えたら不要になります。

下は中国電力。これまた電力需給に大きな余力ある上、42%をカバーしている太陽光発電は原発4基分。なぜ需給に余力あるかと言えば、企業がドンドン電力の自給を行っているからに他ならない。多くの優良企業は2030年までに二酸化炭素排出量半減以上を目標にしている。昨年あたりから目立って自家発電割合が増えており、あと数年で需要は3分の2くらいまで減るだろう。

下の九州電力は半分が太陽光発電によるもの。今後、大きな半導体工場など出来るけれど、間違いなく自家消費量の大半を自分で賄うようになる。そして九州電力は玄海原発2基と川内原発1基で330万kWの電力を作っており、工場など稼働しない休日は電力需要が減るため電気が余ってしまう。そんなことから太陽光発電の新規購入を止めるだけで無く、元気余ったら「買わない!」。

といった状況を見ると、太陽光や風力、地熱を増やし重量や揚水など蓄電装置を増やすことにより我が国の電力は20年くらいでカーボンニュートラルが可能だと思う(緊急時の火力発電は水素などでカバー可能)。そいつに踏み出せないのは単なる原発利権です。電力会社から電気を買わない企業や家庭が増えてくると、電力料金はますます上がるし廃炉費用だって出なくなりますよ。

就職先にはすすめない。

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5 Responses to “遠からず電力会社から電気を買うのは負け組になると思う。すでに電力、余り始めてきた”

  1. ボヤキ爺 より:

    東京電力では、1kwhあたり8.5円で買い取り、1.4円の再生可能エネルギー発電促進賦課金(以前は約3円)を乗せて、一般的なスタンダードSプランで、121kwh~300kWh での1kwhの値段は36.6円。経費も掛かるでしょうけど、ちょっと驚く値段ですよね。しかも、300Kwhを超えると、1kwh当たり40.69円になります。多く使うほど値段が高くなるって、要するに使うなって体系になっているんですよね。

    私の近所でも屋根に太陽光パネル乗せるお宅増えてきています。自己防衛しましょう。私自身は、太陽光とV2HとEVで防衛します。

  2. Mumbaikar より:

    「中国やロシアや北朝鮮みたいな危なっかしい国がある限り日本もいずれ核武装しなければならない」「そのためには原発を持ってないといけない。なぜなら原発はプルトニウムを放射性廃棄物として発生させ、原爆はプルトニウムを原料とするから」といったことを言っているおじさんやおばさんが国会や政府部内に存在していることが第一の問題でしょう。

    原発利権のおこぼれにあずかっている/あずかろうと思っている地方が、利権の拡大を求めて原発誘致や拡大を画策するのも同じくらい大きな問題でしょう。

    • 日本の美徳は謙虚だったはず より:

      安全保障と核武装の是非は別にして、「日本がその気になったら核兵器なんか簡単に作れる」と思っていることが危険だと思う。
      俺たちSUGEEEとか呆けてて家電も半導体も逝ったんだよね。日本軍も夜郎自大の末にどうなったか。
      最悪のケースも視野に、最善の他に第二第三の策も考えておく姿勢が無くなったことこそ日本の劣化だと思う。

  3. 二級人 より:

    謙虚な姿勢があるかないかで人も組織も大分違いますね。
    地方の電力会社の知り合いは、地震・津波の対策をしていたから余裕で事故を防げたと威張ってましたが、事故を起こさなかったのは事実。
    それに比べて東電やそのバックにいる東大の御用学者が言うには、事故は”想定外の天災で、防げなかった”。
    現在でも、特に御用学者の”全く問題ない”などの態度は住民の反発を買うだけです。

  4. クソザコ兄貴姉貴 より:

    ああ、言い忘れた。そういえば、四国電力は、本州から電力を輸入することができるのだ。これがどれほど便利なものか、説明しよう。ご存知の通り、四国はかなりの割合を太陽光発電に頼っているが、太陽光発電が影って発電量が低下したら、どうすると思う?答えは、本州から買うのだ。これによって、四国という発電所を建てるのにも土地が少ない土地でも、安定性を担保するために必要な生産力を保持せずに居られるのだ。よしんば本州からの送電が不足するとしても、水力発電を回して急ピッチの需要を制御して、その後に火力発電で継ぎ足しすればいい。逆に、四国で余った電力は、全部本州に投げてやればいい。それでも余るなら、水力発電を減らして、その次に火力発電を減らせばいい。要は、本州とは、四国のしわ寄せ先なのだ。しわ寄せ先がいるからこそ、四国という電気事業的に不利な土地でも、安定性を担保できるのだ。だから、しわ寄せ先のない電力会社、例えば東電とか関電とか、そういうところは、環境の事を考えようとしつつも、エコだが不安定な太陽光を排除して、エコじゃないが安定性が高い火力発電を、現状は選択せざるを得ないのだ。交流は蓄電もできないしなぁ。ホント、電気って難儀なエネルギーなんだよね。

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