部品調達、中国から続々脱出中

現在中国からの部品調達比率は皆さん考えているより多岐に渡っている。日本で調達していると思われている部品でも中身は中国から来ているモノが使われていたり、素材を中国から調達していたり。もちろんコストを重視した選択であることは説明するまでもなかろう。しかし! ここにきて三つの理由により中国から調達先を変え始めた。聞いてみたら驚くほどの規模になるようだ。

かつてはJETROも積極的だった

理由その1は、アメリカである。アメリカで販売するクルマに中国由来の部品は使っちゃダメよ、という内々のお達しが出ている。内容を聞くと徹底的で、ベジタリアンというよりビーガンに近い。半導体まで中国で生産されたモノはダメだという。すでに日産車で使っている電気自動車用の電池はNGを出されており、現段階では輸入こそ許されるものの補助金は受けられない。

理由その2は政情不安。中国の日本の関係は安定しない。今後10年にわたって安定したお付き合いが出来るなら安心して投資出来るけれど、ここにきて微妙な状況。台湾を巡る情勢は決定的である。中国の動向を見ていると譲る気配無し。中国が台湾を攻撃した時点で、全ての交流に制限掛かってくると考えます。自動車部品の輸入だって例外とならないだろう。リスク大。

理由その3はコスト。一昔前までリスクを取っても中国から調達するパーツや素材は安価だった。けれど今や中国のレーバーコストは上昇し、それほど美味しい話じゃなくなった。むしろ部品の調達先をワイドにしすぎた結果、今回の半導体不足や新型コロナ渦でクルマの生産に大きな問題を抱えることに。総合的に評価すれば中国で調達するメリットなしということになるワケです。

といったことを前提とし、それでも中国で生産することにメリットあると判断した企業は、それなりの面白さはがあると思う。中国としちゃ逃げ出さなかった企業についちゃ優遇するだろうし、今や中国の生産設備は世界TOPクラス。良い機械がたくさん入っている。円安だっていつまでも続かないだろうし。「アメリカとビジネスしてない」という企業なら大きな問題無い?

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