雨の時期、たまにはタイヤのウエット性能を考えてみましょう
今年の梅雨はシトシトというよりドカンと降る陽性になりそう。ウエット路といっても様々で「濡れただけ」と「ある程度の水深になる」状況ではタイヤに求められる性能も違ってくる。ということでたまには皆さん履いているタイヤを思い出してみて欲しい。果たしてどんなタイヤか? 純正タイヤで残り溝もたっぷり残っているなら何ら問題なし。空気圧だけチェックを。
標準タイヤじゃない場合、どんなタイヤを履いているだろうか? 国産タイヤなら『ラベリング』を確認して欲しい。ウエット性能は傘マークで表示されており『a~d』で区分されている。といってもどのくらい違うか全くイメージできないと思う。例えばdランクのタイヤを履いていて、レーシングドライバーが滑る直前を察知しながら曲がれる速度でコーナーだとしよう。
aランクであれば免許取り立てのドライバーが普通に曲がれてしまう。逆に前に走っているクルマのタイヤがa。同じ速度で曲がろうとしたら刺さってしまった、みたいなことになります。とはいえ最近はdランクのタイヤなど見たことない。20年前の低転がりですね。cランクは私も試したことがある。aと比べ明らかにグリップしない。雨降ったら極端に抑えて走るべき。
最も面白いのはラリー。ウエット路面でどんなタイヤ履くのか迷う。タイヤメーカーにアドバイスしてもらうのだけれど、ヨコハマの場合「A052で走れなかったら競技中止レベルの雨です」と自信を見せる。実際、A052 でウエットグリップが足りないと思ったことは一度も無し! ブルーアースGTというタイヤのウエットグリップも感心した記憶ある。ヨコハマのaは信頼できる。
ブリヂストンもダンロップもaであれば良い性能を持っているんだと思う。自分のひいきのブランドのaを選んで欲しい。最近ドライのグリップを追求したタイヤでもウエットグリップの良い(具体的に書くと良いだけでなくコントロール性も高くないとダメです)タイヤが出てきている。いずれにしろこれからタイヤ買うのならaを選ぶこと。自動ブレーキ性能にも影響する。
ラベリングのない安価なタイヤは判断する基準がない。一昔前ならメディアでウエットテストなどやったけれど、最近やらなくなりました。一昔前の日本のタイヤの技術など使っているメーカーの低転がりタイヤはcの時代のタイヤも混ざっていると聞く。もし安価なタイヤを履いているのなら、クルマが走っていないような場所で雨の日にフルブレーキを試してみたらいかがか?
大雨の日は溝の深さが重要。たまには溝の深さをチェックし、スリップサインが近いなら梅雨の時期に思い切って交換するなどいかがか? また、水たまりの深さの限界は「ゴゴゴゴというフロアに水しぶきのはね音がし始めるあたり」。こうなると80km/hあたりで水に浮くようになってしまう。素直に80km/h以下まで抑えること。テクニックじゃタイヤ性能を超えられません。
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