電気自動車が嫌いなら2050年までは乗る必要無し--ということを皆さん知らない?

サポーターの皆さんが情報交換する会員掲示板で以下のような状況について意見出た。クルマ通の多い会員の皆さんですら時系列について混乱しているようだ。すぐガソリン車走行禁止になると考えているワケです。なんせカーボンフリー開始の2050年までまだ30年もある。30年前のクルマといえば、初代セルシオやレガシィです。改めて時系列とコストについて紹介してみたいと思う。

「郊外に住んでまして、公共交通機関は衰退しつづけていますので車は生活の足です。戸建て持ち家の比率とか自家用車の保有割合は全国平均よりかなり高い地域と思います。では、リーズナブルな価格の電気自動車が売り出されたらみなさん代替のときには電気自動車を選んで自宅に充電器を設置するかというと、高齢者、年金生活をされている人たちには家計的に難しいでしょうね。

うちの町内でも十数年以上経って外観的にはかなりくたびれた軽自動車やコンパクトカーを生活の足にしている世帯がたくさんあります。電気自動車の中古車が安く潤沢に出回って、近所のスーパーの駐車場にも充電器がたくさん設置されているのが当たり前、というくらいの環境になったらやっと年金生活世帯も電気自動車を選ぶのではないかと予想しますね」。

初代リーフならガソリン車より安い

まず年金生活者を含む高齢者は30年後にハンドル握っているとは思えないため、今のクルマをそのまま乗り続ければいいです。2049年まではガソリンエンジンで走るクルマが中古車で購入出来ることだろう。しかも直近のリーフの相場を見れば解る通り、電気自動車の中古車は高くない。高齢になるほど1日の走行距離としちゃ短くなるだろうから、航続距離減った中古車で十分かと。

充電器は高くない。一戸建てなら必ず200Vが来ているため簡単な工事+電気自動車用のコンセント代で済む。私の家は電気工事の免許持っている人に頼んだため3万円程度。業者に頼んでも6万円前後だと思う。ガソリン代に換算すると走行6千km分くらい。年間1万km走る人ならガソリン代と電気代の価格差により1年でモトが取れる。もちろん電気自動車を買う場合です。

6万円あれば付きます

そもそも電気自動車にすぐ換えなければならない、ということになっていない。最も厳しい東京都ですら2030年からエンジンだけで走る新車を売っちゃダメということ。前述の通り30年間は今乗っているクルマを使えるし、それまでの間、中古車であれば購入すら可能だ。代替の時に電気自動車を選ぶ必要などない、ということです。この点を皆さん誤認識していると思う。

電気自動車を選ぶのは大前提として新車を買える層であり、その上でハイブリッドを含む「ガソリンで走るクルマ」より電気自動車が割安になるまで、オピニオンやアーリーアダプターに限られると思う。何度か書いてきている通り「ゲームチェンジャー」が出てくるまでは電気自動車は売れない。というかゲームチェンジャーを見るまで積極的に電気自動車を買おうという人はいない。

M-NVが日本で240万円ならゲームチェンジャーになる

けれどガソリン車より割安なゲームチェンジャーが出てきたら、ガラリと変わる。家庭用の太陽光発電パネルで作る電力料金は、2020年12月時点で1kWhあたり30円前後。1kWhあれば5km走れる。120円=20kmということになります。2030年になるとガソリン代は上がり、太陽光パネルの価格は安くなる。車両価格同じでエネルギーを自給自足出るなら、そちらを選ぶ人も出てくる。

追記・太陽光発電についてもう少し詳しく。1kWhあたり30円という価格は太陽光発電装置の価格を10年間で割ったもの。したがって10年経てば無料になります。正確に書くと2~3年に1度2~3万円の点検費用が掛かるそうな。それでもガソリンより圧倒的に安価。

そしてカーボンフリー開始の2050年は、そのさらに20年先。二酸化炭素を回収する分のコストを上乗せされるだろうガソリンより、電気の方が安くなっていく。いずれにしろ2030年までは燃費規制CAFE対応であれば純ガソリン車の新車が買えるし、それ以降も中古車だったら純ガソリン車も流通している。電気自動車否定派の人も不安を抱くことはありません。

 

 

<おすすめ記事>

コメントは受け付けていません。

このページの先頭へ