電気自動車の寿命は「保証期間切れまで」。8年保証なら8年以降は運次第?

電気自動車のリセールバリューが極端に低い。乗り換えをする自動車の価格って「新車価格-数年後の下取り価格」になります。500万円のクルマでも人気車なら7年後に300万円で手放せる。逆に不人気車だと7年後に100万円にしかならない。したがって同じ500万円のクルマであっても、人気車なら200万円で乗れるし、不人気車だと400万円になってしまう。

乗用車の平均寿命は14年ほど。「平均」なので、20年近く乗られているクルマもあるだろう。ここでは14年としておく。新車で280万円するクルマであれば14年使うと1年あたり20万円の減価償却ということになる。新車から7年経ったクルマであれば140万円の価値が残っており、実際、中古車として売買されている。前述の通り人気車なら高く、不人気車だと安い。

電気自動車はリセールバリューが悪い。なぜかと言えば、保証期間終了後、電池やインバーターに代表される電機系が壊れると猛烈に修理費用掛かってしまうからだ。証明したのは日本車だとリーフ。輸入車ならメルセデスやBMWである。リーフは8年もすると電池がヘタッてしまう。交換しようとすれば50万円以上の費用を覚悟しなければならない。

330eは保証期間1年残っている段階で売り逃げました

メルセデスやBMWも電池やインバーターなど壊れたら200万円以上の修理費が掛かってしまう。9年目に200万円の修理費掛かるなら廃車を選ぶことだろう。はたまた中古車なんかロシアンルーレットみたいだから怖くて買えない。本来なら14年使えるクルマながら電動車だと8年で価値が無くなってしまうのだった。リセールバリュー悪くて当然です。

メルセデスなどはSクラスに相当するEQSに10年の保証を付けているけれど、11年目に電池など壊れたら捨てた方がいいくらいの修理代が掛かる。もっといえば10年後に今と同じ電池を入手出来るか怪しい。リーフでいえば、10年後の電池交換は事実上出来ない。だからこそ1500万円のメルセデスEQSは2年で半値以下になってしまう。超お金持ち以外、買わないワな。

どうしたらいいか? 保険システムを構築するしかあるまい。少なくとも14年目まで加入出来るような保険を作り、保証期間切れの後のカバーをする(電池容量の低下は容認する)。そうすれば9年後に壊れた電気自動車がゴミになることもない。国産車/輸入車にかかわらず、こういったシステムを作らない限り電気自動車のリセールバリューは悪いまんまだと思う。

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1 Responses to “電気自動車の寿命は「保証期間切れまで」。8年保証なら8年以降は運次第?”

  1. スポック より:

    今でもある各社の延長保証はこの保険タイプですね。
    ただし、某社セレナのようにあまりに故障率が高くて引き受け停止になった車もあるのでどんな車種でもこの手の保険が保険として成り立つか微妙なところですね。

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