電気自動車は原発とセットか?
電気自動車の話になると必ず「電気が足りなくなる」とか「原発を使うのか?」。はたまた「火力発電したら意味ね~だろ」と言う輩が出てくる。この手の輩は延髄反射で生きているため、現状分析出来ないのだった。基本的に無視しているのだけれど、1年に1度くらい説明をしておきたい。参考までに書いておくと、私は原発のように人間がコントロール出来ないモノはダメだと思う。
ということで電力の現状から紹介しておく。上は最も電力消費量多い8月の東京電力に於ける最大電力実績である。最も多かったのは21日で、5604万kWを使った。一方、供給能力を見ると6300万kW。もちろん東京電力管内で現在稼働している原発ゼロです。東京都内で昼間10万台の電気自動車が急速充電したって全く問題無し。そもそも10万台の急速充電器など作れない?
本日時点で稼働してる原発は3基のみ
加えて今や昼間は相当量が太陽光発電。11月23日のように太陽の角度低くて効率悪くたって昼間電力の3分の1くらいを太陽光発電でカバー出来ている。電力供給で最もキビシイのが天気良い夏場の14~15時。ここを太陽光発電でカバー出来るようになったため(上の23日は原発10基相当の発電力)、これ以上の発電能力など不要。ということで電力供給は十分なのだった。
今後電気自動車が増えて行くとどうか? 1000万台の電気自動車を走らせるために必要な電力は、日本全体の電力消費量の1%程度。前述の通り東京電力ですら電力供給量に余力持つ。電気自動車1000万台の時代がいつ来るか不明ながら、1年間100万台売れたとしたって(今年の電気自動車販売台数は2万台規模)最短で2030年。現実的に2035年くらいか?
ということで原発を作る必要なんか無い。次に解決しなくちゃならないのは地球温暖化ガスの削減だ。化石燃料を燃やす火力発電で作った電力使っている限りアカン。こらもう太陽光発電に代表される再生可能エネルギーを使うしかありません。けれど現時点で太陽光発電量は伸び悩んでしまっている。なぜか? 電力会社が高い値で買い取ってくれなくなったからです。
太陽光発電のコストは10年前だと1kWh=30円程度。その電力を48円で買ってくれたため、大きな利益を出せた。しかし直近の買い取り値は21円になり相当安い。結果、太陽光発電を導入しようという流れにブレーキ掛かった。けれど技術って進む! 2019年7月時点で効率良いシステムだと1kWh=13円程度。電力会社は1kWhあたり30~32円で売ってるため利益上がります。
太陽光発電が増えて行くと、今度は九州電力のように需要を上回る発電量になってしまう。したがって太陽光発電から電気を買わないと言い始めた。けれど電気自動車が増えることで余った電力は充電に使える。通勤に使っているような電気自動車は昼間動かないからカプラーを挿しておく。電気余ったら自動的に充電してやればよろしい。再生可能電力をフルに活かせる。
そもそも稼働させたらずっと同じ発電量をキープさせなくちゃならない原発は、太陽光発電や風力など再生可能エネルギーと組み合わせて使いにくい。相性悪いのだった。太陽光発電よりさらに可能性の高い地熱発電は、原発推進のため「国立公園内だから」という奇妙な理由付けて禁止してきたが、火山王国の我が国は原発20基分のポテンシャルを持つ。
そいつを解禁してやれば火力発電と代替出来る。そうやっているウチ、電気が余ってくる。地熱発電をベース電源とした場合、風の強い日の風力や天気良い昼間の太陽光発電分が余ります。そしたら水を電気分解して水素作れば良い。原発と地熱発電はライバル関係にある。戦後、アメリカが日本に原発を売ろうと画策した。今やアメリカにその気無し。
以上。日本は電気自動車と燃料電池車を推進させるべきだと思います。
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