電気自動車補助金、BYDの35万円に対しヒョンデ67万円。根拠は「中国に情報を抜かれるため」か?

『令和6年度補正予算』と呼ばれる事実上の2025年度CEV補助金がスタートした。興味深いのは、昨年までヒョンデとBYDは同じ金額だったのに、今年度はヒョンデ67万円と”ほぼ”倍増したのに、BYDが昨年度と同額の35万円だったこと。ヒョンデもBYDもウインカーレバーの位置まで日本仕様に作り込んでおり、災害対策用の100V外部給電機能だって持つ。なんで差が付くのか?

改めて経産省が出した補助金決定の指針を見ると、以下の7項目が挙げられている。『1)航続距離など車両性能2)EV自体が災害時に充電設備として機能すること3)充電拠点の整備状況4)製造時のCO2など排出削減5)サイバー攻撃対策6)修理拠点の整備状況や部材の安定確保7)整備人材の育成』。6)や7)はBYDの方が充実しているように思えるほどで、2倍の差になることは考えにくい。

いろいろ考えた末、強いて減額の根拠と思えるのは5)でないかと。ブラックボックス多い中国車とあってサイバー攻撃に対してどう対応しているのか不明。「やってます」と言われ、それなりの根拠を出してくればナンバー取得は認めざるを得ないだろうが、本当のところは解らない。クルマにはカメラが付いている。そいつを記憶させておき、点検時にでもデータを抜かれたらいかんともしがたい。

はたまた室内にマイクもついている。会話を記録されている可能性だって否定できない。もちろん私のような機密を持っておらず、中国に対する危険性もない一般人なら映像を抜かれたって会話を抜かれたって問題なし。けれど中国が関心を持ってる企業の関係者や、政府関係者だと好ましくない。すでにアメリカでは中国製の電子機器など、政府関係者に使用禁止を命じているほど。

とはいえ中国車を関税無しで受け入れ、補助金まで出している先進国は日本だけ。アメリカについちゃ事実上の輸入禁止措置だし、欧州も高い高い関税を掛けている上、補助金だって無し。タイのような発展途上国だって自国に生産工場を作るという前提で関税ゼロなどの優遇をしている。無条件で輸入を認め、関税を掛けず、補助金まで日本は世界で一番中国車に対し寛容な国と言ってよい。

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1 Responses to “電気自動車補助金、BYDの35万円に対しヒョンデ67万円。根拠は「中国に情報を抜かれるため」か?”

  1. kuz より:

    一方でテスラの補助金はほぼ満額出るようですね。V2Hは無く充電器はあっても独自規格。サービス体制は言わずもがな。
    そもそもが多分に政治的な意図を含んだ制度だと思います。

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