韓国で電気自動車の自然火災が相次ぐ。調べてみるとやはり3元系リチウムばかり

韓国で電気自動車の自然発火による火災が続いている。6日はメルセデスのEQE。7日にKIAのEV6が燃えた。EQEに搭載されていた電池は孚能科技という中国製の3元系リチウム電池。中国製と言えばリン酸鉄リチウムかと思うだろうけれど、意外や意外。3元系リチウム電池もけっこうな量を作っている。メルセデスが採用しているのだから信頼している人も多い?

写真/KOREA WAVE

実はドイツ、電池の技術が低い。化学といえばドイツだろ、と言われそうだけれど、燃える電気自動車って中国車と韓国車、テスラを除けばドイツ車ばかり。自動車運搬船を沈めたのも、アウディのディーラーで自然発火したのもドイツ車である。素晴らしいことに日本ブランドの電気自動車が自然発火したケース、見事に一つも無い! 電池の評価も技術のうちだ。

日本のメーカーなら工場までチェックしないと調達しないと思う。もちろんメルセデスやVWグループも工場チェックをしているのだろうが、自分で作れる技術を持っていないため「チェックすべきツボ」も解っていないのだろう。ドイツ勢、リン酸鉄リチウム電池を採用している電気自動車が出てくるまでロシアンルーレット状態になるかもしれません。

KIAのEV6は韓国製の3元系リチウムである。『SKオン』というメーカーだ。SKはサムソン、LGと並ぶ韓国の電池メーカー御三家と言われている。残念ながら韓国の企業は情報を出さず、韓国メディアも財閥系の失敗を報道したがらない。このあたりは韓国ドラマを地で行く(笑)と考えていいだろう。相当なデタラメが露呈しない限り、最後まで原因不明だと思う。

やはり日本ブランドを除く3元系リチウム電池はリスクあると考えた方がいいんじゃなかろうか。逆にリン酸鉄リチウムの熱暴走事故は未だ見聞きしない。燃えたケースもあるようだけれど電池以前の回路。充電や放電の仮定で燃えている。昨今のように夏の暑さがハンパなくなると「安心なのは人間が生きていられる温度帯」と言われる3元系は無理なのかもしれません。

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5 Responses to “韓国で電気自動車の自然火災が相次ぐ。調べてみるとやはり3元系リチウムばかり”

  1. ミノルオヤジ より:

     このテーマに関係ない駄話ですいません。
     最近、「親方」…初代プリウスが出て以来の呼び名…と言う人が少なくなりましたね
     
     「足回りフェチ」の方の呼び方は、そのとおりなんですが、何か恥ずかしくなるような響きがあって使いづらいです。
     今の親方は、何と呼べば良いですか?

  2. JUN より:

    EQEは、確か昨年フロリダの家付き車庫内でも燃えていたかと。
    現在韓国国内では、自分のEVに搭載されているバッテリーメーカーを皆調べ始めているようで。中国製だと不安、という事らしいです。中国製乗用BEVの韓国本格上陸が迫っている現状で、このような流れになっているのかな。確かに、中国工場での品質管理は不安だらけであるのは事実ですが。

    3元系リチウム電池は航続可能距離を競っていたBEV販売では、安全をある程度犠牲にしても必要なチョイスだと、多くのメーカーは思ったのでしょうが…。
    BEVの火災事故が発生すれば、消火に長時間が必要になり当然環境への悪影響も多大。BEVの場合、採用電池別の環境へのインパクトデータを採る必要がありそうです。
    ICEの場合、整備をコンスタントに行っていれば火災の可能性は決して高くないですよね。が、3元系リチウム電池BEVの場合は、何の前兆も無く唐突に火を吹く印象が。世論がBEVでも搭載する電池の種類によって安全性が大きく変わる可能性があることを、いつ頃認知できるのでしょうか?そして、その後の消費者動向も興味深いです。

  3. Mosquito より:

    今思うと、リーフを実用化した日産は凄かったな。
    タイミングが早すぎて、伝統的に商売下手だが。

  4. トヨタ車ユーザー より:

    リーフは基本的に電池の充放電制御のみで電池そのものの温度を調整…だったと思います。急速充電や急放電(加速時)の時でも電池の温度が優先されますし、それだけ充放電を徹底的に制御できているという事なんだと思います。熱くなったら冷やせば…が通じないのはリチウムイオン電池ならスマホと一緒なのだと思います。
    またリーフのバッテリーは日産自身が指揮して開発したことが大きいと思います。車載要件を満たすように作りましたが、リーフの充放電性能は不評です。しかし3元系としてはそれが精一杯なのかもしれません。
    それを海外のメーカーも使ったわけですが、海外の自動車メーカーやEV業界(?)では水平分業が強みだと言われたことがあります。今回の件は3元系バッテリーの制御は仕様書の取り交わしだけでは難しいことの表れではないかと。温度制御だけをとっても、車の中で熱源を共用できる空調屋さん・もちろんバッテリー屋さん・充電器屋さんが力を合わせることが必要です。日本のBEVが燃えないのは、垂直統合で作ったことが安全方向へ振れたんだと思います。

  5. しろけ より:

    リーフの充電性能が低かったり熱ダレを起こしたりするのは冷却が自然空冷だからだと思ってたけど、電池の安全性のために制限してたのか、、?

    今の段階で充電性能と安全性を両立するならリン酸鉄をやるしかないのかな。全固体もいつになるのやら

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