韓国勢の猛追
日本に住んでいると、世界規模で始まった韓国車の快進撃は全く実感出来ない。実際、わずか1年前まで、韓国車と言えば安さ
が最大の武器だった。完成度やデザインなどで日本車に遅れを取っていたと思う。例えば下の写真は2009年仕様の現代『サンタフェ』。旧型CR-Vよりカッコ悪い。
2,4リッターエンジンを搭載するFFで195万円
しかし! サンタフェとほぼ同じサイズになった『新型ツーソン』(どちらもアメリカ中南部にあるスペイン風の地名)を見てビックリ! 素直にカッコいいのだ。「現行CR-Vに似てるぢゃないの!」言われれば「そうですね」なんだけれど、少なくとも追いつかれ並ばれた感じ。加えて171万円というお手頃価格。
エンジンなどスペックはサンタフェと同じ2010年型のツーソン
ツーソンで驚いてちゃイケマせん! 2011年モデルになると、エンジンが大幅に進化。しかも一段とカッコよくなる。写真を見ていただければ解る通り、2010年モデルの『ソナタ』(アコードやカムリ、レガシィのライバル)は、デザインも10年前の日本車と言った雰囲気でした。2、4リッターで175馬力です。
このデザインなら相手にならんです
2011
年モデルのソナタときたら、現代自動車のクルマだと聞かなければ次期型カムリと言われても信じる! しかもエンジンは2,4リッター200馬力にバージョ
ンアップされ、動力性能で優勢。さらに『PZEV』(限りなくゼロエミッションに近い環境対応車)仕様までラインナップされてます。
カッコいい新型ソナタ。価格は6万円ほどの値上げ
日本人は日本の中で日本のメディアが選択して流してくれる情報を見て、ノンビリと暮らしている。その間、バックマーカーがドンドン現れ、猛追しているのだった。すでに日産の背後に迫りつつある現代自動車の販売シェアは、さらに上がっていくことだろう。
<おすすめ記事>
こんばんは。
ヒュンダイは勢いが怖いですね。
プレミアムな価値を除外した時に、突如選択肢に成りうる所まで来た感じです。
いい車たるカムリは、物凄くいい車カムリに次期型はしないと、辛いかもしれませんね。
三菱との関係よりも、メルセデスとの関係に、ヒュンダイの強みを感じます。
はっきり言ってかなりカッコイいですよ!
私も一度位買ってみたくなりました。どうしたら円安、ウォン高、人民元高になるか日本も国策で考え、国益を考えられる政治をやって頂きたいです。
「日本の製品は世界一?」の項でも思ったんですが、日本人は相変わらず物事を世界的に見る視点がおおよそ欠けていると思います[E:sad]
今までの日本車の立ち位置は「安くて品質がいい」車という所でしたが、最近、その「品質」の点で信頼性が大きく落ちている今、価格で大きく凌駕し、品質でも猛追するアジア勢に追い付かれつつあります。ましてや、ご指摘の通り、デザインでも韓国勢の躍進が見える一方で日本車は一向に進歩する兆しすら見せません[E:pout]
正直言って、「絶対に壊れない」とばかりの信頼性がなければ日本車が世界で売れることは今後ないと思います。最悪、日本以外の世界中のマーケットを失うとすら懸念されます。このまま日本車メーカーが眠っているようだと、日本車は日本で売るしかなくなります[E:wobbly]
日本が世界から「取り残されている」という意味で同類なのは、携帯電話なんかまさにそうですね。あれは電子マネー機能やテレビ・ナビなどの日本製にしかない独自の機能で世界の携帯電話メーカーが真似できない(というか、需要がないからしないだけ?)位置を占めているので、日本製携帯が世界に進出することができない代わりに、逆に取って代わられることもないですね。日本車もそのうち世界市場から締め出されて、日本国内でカラパゴス化するんでしょうか?[E:shock]
それはそうと、ヒュンダイの最近のデザインて、スタイルいいのは解りますが、メルツェデスと見分けが付きにくくなってるんですが…[E:coldsweats01]
確かに最近の韓国勢はすごいですね。
日本勢は円高で弱ってますしね。
元々韓国には優秀な人材がいます。
これからもどんどん追い抜いていくことでしょう。
国沢様はじめまして。
「自動車ジャーナリスト」ですら「トヨタ叩きは米国の陰謀」といった製品ナショナリズムが蔓延するなか、こうした冷静な議論は貴重だと思います。
新興国の市場が急成長する昨今、殆どの分野で日本製品はシェアを落としています。自動車はむしろ例外だったのですが、この聖域ももはや危うい。
仰るとおり、日本人が日本のメディアの情報だけに触れ、心地よいガラパゴスライフをおくっています。しかしそのうち、車も液晶VTのように、気が付いたらみんな韓国製になってしまったりして。
国沢さんが話題にしたグループ企業で、人材育成部門で働いております。
最近、仕事をしていても暗澹たる思いになりがちです。
会社はグローバル、グローバルと掛け声は大きいのですが、社員の語学能力は昔と変わらぬままです。
中には、語学とグローバルは違うんだから、語学はどうでもいいという輩までいます。
語学は最低限で、それから先がグローバル対応だと考えます。LGの新入社員のTOEIC平均が900とか、samsungの新入社員の足切りラインがTOEIC900とかを目にすると最近の日本の学生は本当に勉強していないんだなと思います。TOEICが全てじゃないことはよくわかっていますが、TOEICすら取れないのは問題ですね。
韓国のトップ企業と日本のトップ企業、グローバルな市場では負けが込みそうですね。
現在、日本企業(人)は臆病になりすぎています。
客観的に見て、韓国企業に劣っているのは
イメージ戦略と事業展開スピード面のみです。
人件費などは、ほぼ日本企業並みになってきており 向こうもコスト面で有利な点は少ないでしょう。
ただ、日本企業に共通する問題点は
未だに経営陣に車作りに関する哲学を持った人が少ない(いない?)点ではないでしょうか?
トヨタが高級車メーカーの地位(又はイメージ)を得られないのも、しょうもない(完成度の低い)デザインの車を数多く市場にばら撒くことを止めないからでしょう。
これからは下手な鉄砲数撃ちゃ当たる方式は通用しなくなります。
そういった意味でVWやAUDIの戦略が非常に参考になると思いますがどうでしょう。
まだまだ韓、中メーカーより優れた技術を持っているのですから 油断せずに強気に攻める時期ですよ今は!!!。