韓国製部品が安い?

日本の自動車メーカーは韓国の部品メーカーに強い関心を示しているらしい。例えば三菱自動車。今やシビッククラスでも普通になりそうな6速ATを持っておらず。かといって日本で調達するとなれば、とてもじゃないが現代自動車と価格競争出来なくなってしまう。だったら韓国で調達すればいい、と考えたようだ。

現代自動車に6速ATを供給している『現代パワーテック』から少なくない量の変速機を購入すべく検討しているというニュースも流れ始めた。確かに今の為替レートなどを考えると、日本で調達するより50%近く安いんじゃなかろうか。将来的にウォンレートが多少
上がっても十分ペイ出来る見通しなんだろう。

一昔前と比べ、韓国部品の品質は圧倒的に向上している。ショックアブソーバーなど日本製を凌
ぐイキオイ。エクストレイルが採用している韓国製ザックスの場合、日本製より安くて性能も良い。トヨタやホンダといった体力のあるメー
カーは日本にこだわるだろうけれど、韓国製だって何ら問題ないと思う。

韓国貿易組合が部品の商談会を韓国で開催したところ、日本から自動車メーカー11社が参加。購入を前提とした商談も始まっているとのこと。単純な部品については工場進出した国や地域で調達出来るものの、技術力を必要とする基幹構成部品は現地化できない。逆に考えれば日本の雇用にとって最後の砦だった。

今後、変速機やコンピュータ、オーディオやナビといっ
た高額の部品を韓国から調達するようになる可能性大。単純な部品と組み立ては現地化。重要基幹部品を韓国などから調達するようになると、もはや日本の工場なんか不要になってしまう。といったことは政府はどう考えているのだろうか?

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5 Responses to “韓国製部品が安い?”

  1. 木村50さい より:

    その手の問題は80年代〜90年代に起きた日米貿易摩擦(たしかこれは日本側官僚の問題矮小化を目論む意図的な誤訳で、正確に訳すと日米間貿易障壁だったような。)の時代を思い出します。
    当時、日本からアメリカへ向けて、車を含む膨大な量の優れた日本製品が輸出され、現地の製造業が成り立たなくなり、アメリカ産業の空洞化を招いたと記憶しています。(それらが基となり、アメリカは製造業を諦め金融産業立国へと舵を切り、サブプライムローン破綻までの間をしのぐ事が出来た。)
    しかし、当時も今と同じ水準のドルに対しての円高でしたから、単純にウォン安の韓国と日本の現在に置き換えて判断することは妥当ではないでしょう。と言うよりも、日本の技術開発が進まなければ事態はもっと深刻かも知れません。
    ニクソンがフルシチョフに自慢したアメリカのカラーテレビですが、ゼネラルエレクトリック社が生産を打ち切ったのもこう言った背景からです。

  2. samine より:

    為替の力が、やはり大きいと思います[E:wobbly]韓国は、政府が非公式に為替介入を行って自国通貨を安く保って自国企業をサポートしていたと謂われています。その為、価格競争力が高いのです[E:shock]
    日本が同様の為替介入を行うのは(一度やりましたが)、国際的協調を乱すとして非難を浴びる為、このまま円の独歩高が続けば国産の競争力は益々失われます[E:despair]
    企業努力は限界で、最早海外生産にシフトする以外に生き残る道がないのですが、企業支援に不熱心な民主党政府は益々の雇用悪化と経済の衰退を無策で見過ごす積もりでしょうか[E:sign02]
    自動車産業は、我が国最大の産業体系ですから。この先発展していくべきシナリオが政府に無ければ即ち亡国、です[E:angry]
    目先に限らず、クリーンエネルギーなどの技術開発に対する投資を惜しまなければまだまだ生き残って行けるとは思いますが如何でしょう?
    例えば東レは、アルカンターラがシートをはじめ高級内装材として世界中に引っ張りダコですし(マイバッハやランボルギーニも採用してます)、得意の炭素繊維(カーボンファイバー)も近く自動車のフレーム部材などに導入されるそうなので、航空機に続き大量採用が期待できそうですね[E:happy01]どちらも、海外のメーカーが追随出来ない高技術かつ高価な製品ですが、こういうのは円高でも需要が衰えないオイシイ商売なんでしょうね(笑)

  3. 針谷光一 より:

    韓国や中国、ユーロ圏ではドイツなどは典型的な輸出立国と言えるでしょう。日本は輸出立国?大半の日本人はそう考えがちですが、違います。日本はあくまでも内需が主役です。そして韓国や中国の輸出立国というカンバンのビジネスモデルを維持する最大の条件が自国通貨安となります。この条件が無くなると(元高、ウォン高になる)両国の主役である輸出産業は今円高で苦しんでいる日本の輸出産業どころではありません。想像を超える大打撃が中韓両国を襲うことは明らかです。何よりもそのこと一番心得ているのが両国の政治家です。ですから自国通貨安の為に彼らはあらゆる手段を時には恥も外分もなく平然と実行します。当たり前です。それが国益なのでるから、それこそ政治家の仕事です。子供手当やらの政策やる国の政治家とは大違いです。しかしながら韓国はかりにも国際ルール上で試合(変動相場で貿易)をしてますからいつまでもウォン安という事は絶対にありません、必ずウォン高の波はやって来ます。その時は韓国の輸出産業の現状維持は不可能でしょう。国内を内需主導に切り替える必要がありますが、出来るならとっくの昔にやっています。一方中国は大量のハンディキャップを貰って国際ルール無視の試合(貿易)をやっている状況(実質元をドル固定)ですから、世界中に失業者を輸出しているに等しい行為です。少し前のある雑誌に中国の起業家が、日本にはもう何も学ぶモノはない。という内容の記事がありましたが、とんでもないトンチンカンな起業家です日本は自国通貨が4倍(現在は4倍以上)になる中、いまある企業は想像を超える努力をして生き残ってきたんです。今中国製品が4倍の価格になったら誰が買いますか?話は韓国に戻りますが、ここのところの韓国は貿易黒字が続いていますが、対日貿易に限れば慢性的な赤字です。韓国の黒字増えれば、対日赤字も増える。この構図はそう簡単には変わりそうにありません。そこからナニが見えてくるか?もうお分かりかと思います。私は日本のポテンシャルを強く信じます。いつもながら情けないのが選挙で選ばれた方々です。最後になりますが、一人の車好き日本人として国沢さんに一票!今後も楽しく応援致します。

  4. 人の良過ぎ爺 より:

    昔、図面までただでやり、手取り足取り教えてやったのに…
    三菱自動車

  5. ぱんだねこ より:

    韓国の技術レベルがあがってきたということもありますが、ウォン安に押されていることも事実ですよね?
    中国も自国の通貨が安いことを利用しています。
    日本もそれで高度経済成長をしてきたわけですが、昭和40年代から平成ひと桁までのいわば「バブル」でした。
    ウォン安がいつまで続くのか、それが終わったとき日本に来る影響はどうなのか、それも議論しておきたいですね。
    日本の経済成長は約30年でしたが、現在はその「成長期から弾けるまで」が短くなっておりますから・・・。

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