2013年度の補助金は?
日経新聞によれば、2013年度のクリーン自動車補助金はシステムが大きく変わるようだ。大雑把に言えば「電気自動車の価格は技術開発や量産効果で値下がりし、やがて手頃になる。ただ現時点では高価で買いづらい。だったら2016年の価格で買えるようにしましょう」ということらしい。
日経は具体例を挙げている、現在358万円のリーフXの価格目標を「13年度332万円」。「16年度252万円」と経産省が設定。13年度価格目標332万円をクリアしたら、252万円との価格差80万円を補助するのだという。つまり日産がリーフXを332万円に設定したらば、4月から252万円で買えるワケ。
考えて欲しい。リーフはマイナーチェンジで実質的な値下げをし、先日さらに28万円の値下げまで行った。13年度も補助金が欲しいなら、26万円値下げしろ、ということなのか? だとしたら少しばかり厳しい。それとも『X』と『S』(327万6千円)の中間的な装備の特別仕様を332万円で出せばいいということか?
リーフについちゃ判明次第レポートしたい。一方、ハッキリ得をしそうな車種もある。プリウスPHVでございます。現在『L』で305万円。このクルマの16年度目標を240万円に設定し、13年度目標価格は280万円くらいとしてみよう。プリウスPHVの価格を280万円にするのは比較的簡単だと思う。
ここにきてリチウム電池の価格が急激に下がっている上、そもそもプリウスPHVの305万円という価格は高すぎた。もし「トヨタの努力」によって280万円に下げたとしよう。トヨタとしてみれば単なる値下げじゃない。国の強いリクエストにより企業努力し、何とかリクエストに答えた、というカタチになります。
280万円になると、16年度目標の240万円との価格差は40万円。すなわち40万円が補助金として交付されるため、ユーザーは普通のプリウスの23万円高でプリウスPHVを買えるワケ。この価格ならプリウスPHVの魅力が出てきます。私だって今のプリウスから乗り換えようかという気になる。
この場合、現行プリウスPHVを16年度まで販売してるのか、という横ヤリも入りそうながら、ユーザーからすれば悪い話じゃありません。補助金の絶対額も現在プリウスPHVは43万円。そいつが40万円で済むなら税金を節約出来る。トヨタは1台あたり25万円損する反面、たくさん売れればめでたい。
i-MEVも値下げ余力があると思う。16年度目標を210万円くらいとし、300万円くらいの13年度目標に設定すれば90万円の補助金が出るため210万円で買える。経産省が「どうよ!」と考えた13年度も目標をクリアすれば、2016年の先取り価格で電気自動車やPHV、ディーゼル車を買えるのだ。
現実的にはアウトランダーPHEVあたりだと、今より安い13年度目標額を設定されたら厳しいと思う。すでに十分頑張った価格だからだ。また、ディーゼルエンジンも難しい。そもそも電池と違い、決定的なコストダウン材料がない。2016年目標は今と大差ない金額になるだろう。となれば補助金ほぼ無し。
以上、現行車でメリット大きいのはプリウスPHVとi-MiEV。ディーゼルは補助金の対象になっているとはいえ、非常に小さい金額になってしまうと思われる。これからデビューする電気自動車やPHVは16年目標価格を見ながら、13年目標価格で出すしかあるまい。ユーザーからすれば買いやすくなります。
・リーフの乗り方は「改めてリーフの試乗レポート」
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