5代目のスバルレガシィ

レガシィというクルマの記号性や魅力は2代目モデルのマイナーチェンジで登場した「GTーB」によって確立したと思う。3代目で熟成され、4代目モ
デルもキッチリ引き継いだ。しかし新型レガシィを見ると、全く違う方向に舵を切っている。変更内容も、おそらくレガシィファンからすれば「裏切り」に近い。

参考までに書いておくと、違う方向に舵を切ったなら「新しい伝説」を作らなければならぬ。アコードやスカイラインは、新しい伝説や顧客層を作り出せなかった結果、日本市場からフェードアウトしてしまったのだ。このままだとレガシィも間違いなく同じ道を歩んで行く。スバルはこの先達の失敗を、どう評価
したのだろう?

行うべきだった対応策は極めてシンプル。開発チームが次期レガシィをアメリカ向けのモデルと決めた時点で、2代目モデルの後継車としてアピールすることを諦めればよかったのだ。全く新しいクルマとしてマーケットを切り開く、ということです。しかしそういった準備は行っていない。これだとレガシィファンから苦言出るのみ。

というか熱烈なレガシィファンがいたからこそスバルのブランドイメージは高まった。そしてスバルを支持している人の多くは、高級車に乗りたいワケでない。こだわりのあるクルマ作りを支持してきたのだ。言い換えれば「和風」で世界と勝負していたことに誇りを持っていたんだと思う。アメリカに尻尾振ったレガシィってどうよ。

逆に考えれば、もし売れ行きが伸び悩んでしまった場合、理由は明々白々。第三者から見ていると、売れない道をあえて選んだとしか思えないですから。正しい道に切り替えればいい。もし売れたなら、私がイメージしているよりスバルのブランドイメージははるかに高かったということ。国沢光宏もヤキが回ったと反省します。

試乗したら猛急でレポートをお届けしたい。スバルの技術力は依然として魅力的だ。クルマの仕上がりは相当良いに違いない。

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4 Responses to “5代目のスバルレガシィ”

  1. いし より:

    こんにちは
    今回のレガシイの件 国沢氏の通りだと思います。
    自分も結構な車好きですが、全く欲しいとは思わないのです。
    時代が終わっているというか未来を感じさせないというか
    プリウスなら欲しいのですが先立つものが・・・

  2. アマチュア部員 より:

    国沢さんの仰る通りだと思います。
    日本の自動車メーカーが日本市場を諦めて、海外に販路を求めて出ていってしまうのはスバルに限ったことではありませんね。
    現在、3代目レガシィ(BE5)に乗っている私ですが、寂しい思いもありますが、商売ですから仕方が無いと納得するところもあります。
    つまらなくなってしまう分野(新型車)もあれば、これから面白くなるのではないかと思われる分野もあると思っております。
    例えば「旧車関連」 まぁ、旧車と言っても昭和のクルマは少々古すぎますから、今から10〜15年ぐらい前のクルマのことです。
    クルマという工業製品は面白いもので「最新が最良ではない」の典型だと思っております。
    この頃のクルマは私のようなクルマ好きのストライクゾーンに入るものが多いのです。(日本の自動車メーカーが日本市場の為にコストを掛けて作ったクルマ)
    しかし、やはり古いクルマですから故障はしますし、何より安全、安心して乗るためにはしっかりとした整備が必要です。クルマに少々詳しい人は自分である程度、整備する方も多いと思いますが、やはりクルマは命に関わるものです。古いクルマなら尚更ですよね。
    そこで、優秀で良心的な整備工場で且つ、純正部品のストックなどがある、そういったお店は仕事が多くなると想像しております。例えば、「R32〜34、S13〜15、Z32専門、陸運免許ありの整備工場」なんて、家から遠くても安心して任せられるなら行く価値ありだと思います。
    更に、そんな工場にボディーのポリマー加工屋さんなんかが併設されていたら、より魅力的な「旧車ランド」ではないでしょうか。
    話は戻りますが、我々消費者は新型車が気にくわなければ、買わなければいいだけですが、国内の新車ディーラーは海外向けに作られたクルマを国内で無理やり売らなければいけないわけで、ホント、気の毒だと思います。
    話題が変わりますが、今、パシフィコ横浜で開催されている「人と車のテクノロジー展」ですが私は毎年必ず行っていました。が、今年は新型インフルエンザが心配で行っておりません。
    最新の技術に関しても、ココ、国沢さんのブログで勉強させて頂いております。どうかこれからも宜しくお願いします。

  3. Tomo より:

    仕事で、アウトバック(3000cc)を乗っているのですが、
    新しいアウトバックには、あまり魅力を感じていないんですよね。
    とくかく、横幅でかすぎです。
    そして、
    車高も立体駐車場にはいらない高さになっていますし。
    レガシーと、SUVの中間だから、
    アウトバックはいいのに、
    これだと、個人的にはただのSUVだと思っています。
    スバルのディーラーからは早速電話かかってきましたので、
    実車をゆっくりと見てくるつもりです。

  4. 那須与一 より:

    国沢さんのブログは「読ませる!」文章なので、とても楽しいです。
    今回、Xトレイル購入にあたって、国産クロカンを全部試乗しました。特にフォレスター、走りはいいです。
    けど、ただそれだけなんです。ドアを開けて座って、トランクルームへ行って。なんの感動も来ないんです。
    要は自分が乗っているイメージが沸きにくい。
    今回のレガシィもフォレスターも、
    「ライバル」を、「全世界の人間」を意識しすぎた結果、実在しない顧客像になってしまったかな。と思っています。
    ハードはいいのにソフトがダメ。スバルも売れる為に悩んでいるんでしょうか?軽もダイハツから、しまいにゃボクサーディーゼル通り越して、ハイブリッド。スバルはいずこへ?

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