SONYと自動車産業

業績不振に悩まされているソニーは自動車用バッテリーの開発に乗り出すという。先日のTOPで「ソニーは乗り遅れたか?」と書いたけれど、どうやら参入したいという意思を持っているようだ。されどソニーというメーカー、抜本的に社風を変えない限り自動車産業との相性という点で大いに厳しい気がします。

実際、カーオーディオやナビゲーションシステムからすでに撤退。今やナブUというPND(簡易ナビ)で細々と自動車産業と関係を持っている程度になってしまった。なんでソニーは難しいのか。最大の要因は、いろんな意味での「信頼性」だと思う。ずいぶん昔になるが、カーオーディオの企画でソニーを取材したことがある。

他のメーカーは取材してオシマイだったのに対し、
ソニーだけ事前に記事を見せろという。広告でもない記事を検閲したいなんてメーカー、始めてだったので大いに驚いた。おそらく情報をコントロールしたいのだろう。逆に考えれば、ガチンコ勝負じゃ厳しいと思っているのかもしれない。といった企業風土が根底にあるのかと。

製品を見ると、少なくとも私自身で買ったモノについていえば、現在使っている液晶TVを除き、全て2年以内の寿命しか無かった(たまたまだと思う)。検索サイトで「ソニータイマー」と入れれば、私と同じ印象を持つ人が少なくようだ。PCなどは独創性を支持するファンも多い反面、互換性や価格の問題等で否定派
も多いという。

ソニーの場合、「道具」というより「趣味の対象」というユーザー層によって支えられているのだ
ろう。ソニーがクルマ全体をプロデュースしたら面白いかもしれない。独創性ありますから。「これいいな」と感じた製品がソニー製だったこと、いくらでもある。されどバッテリーは信頼性命。というか信頼性しか求められてません。

電機/電器業界も韓国や中国の猛追を受けているようだ。ただ製品を比較すると、依然リードしていると感じる。私は日本のブランドしか買う気にならない。直近の不況は苦しいかもしれないが、応援してます。

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4 Responses to “SONYと自動車産業”

  1. スカジャン より:

    横須賀在住のものです。
    いつも楽しく拝見させていただいております。
    日産のリーフ来年5万台横須賀の追浜工場で生産されますが
    本当にそんなに売れるんでしょうか?
    インフラもほとんど整備されていませんし、デザイン変だし
    横須賀の人間としては経済効果と環境保護の点から非常に期待しているところもあるのですが?

  2. ゴン より:

    察するにSONYは一流メーカーのプライド・機能よりデザイン重視の社風を捨て切れないんでしょうね。
    以前ならSHARPなんて…ってSONYの社員はバカにしていた事でしょう。それが、今となってはSHARPの方がエコ企業としての名声を上げています。
    企業は奢らず、地道に消費者目線で時代に合わせる事が一番なのかも知れないですね。

  3. lucky より:

    いつも拝見させて頂いています。
    今から、参入ですか?外国の方が最高責任者だと私は不安で期待しません。
    なぜならば、10年前やはり不景気で大リストラした時の事です、大切な技術者も大量にリストラしました!しかも、再就職は韓国のサムスンなどの競合する所ばかりです。
    SONYは気が付いているのでしょうか?
    今までSONYの薄型テレビのパネルは、サムスンSONYの合併です、今後出て来る高いのは、シャープSONYです。品質は良くなると思います。
    SONYは、創業者の盛田さんが亡くなってから、残念ですが舵の無い船のようです。
    でも私も日本人ですから、頑張ってほしいです。

  4. tm256 より:

    「ソニータイマー」を考えると、やっぱり自動車用のリチウムイオン電池は厳しい気がしますよね。
    それに、まだ戦国時代とはいえ、AESCがその自他共に認める製品を日産だけでなく他社にも売ると先制する中を三洋・パナや、GSユアサ、日立・東芝などがひしめきあっている状況。
    さらに、中国BYDやサンダースカイ、米国勢のA123、欧州・韓国連合のBocsh-Samsung など国外勢もおり、とても今頃になってのこのこと参入するのは無理じゃないかと言う気がします。
    そもそも、ソニーは日産と一度自動車用をやってて自分達から撤退していたはず。
    どうせLIBやるなら、自動車用じゃなくてまだしも家庭用の方がソニーには有望な気がします。

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