GMボルト
GMが再建に向け動き始めた。『ebay』というWebの販売ネットを持っている。そこで8月11日よりサマーセールを開始。ここをクリックして内容を御覧頂きたい。LAのレドンドビーチ近辺でトレイルブレイザー(SUV)の売り物を探したのだけれど、なるほど安い。おおよそ5千ドル引きですから。
2万9千ドルのV6モデルなら2万4千ドルで買えてしまう。日本のイメージなら290万円のアルファードを240万円といった具合。すでにSUVの在庫は全米で減少し始めており、トヨタや日産が抱えていた在庫まで少なくなってきたそうな。アメリカ市場の懐は深い。在庫さえ適正になれば、アメリカの収益状況は急速に回復すると思われる。
もう一つ。GMはプラグインハイブリッドを積極的に展開しようとしている。来年発売予定の「ボルト」の燃費を、リッター100kmと発表したのだ。どうやら一般のメディアを見ていると「凄い!」という反応。さらに400万円を切る価格で売ると言ってます。本当にリッター100km走るクルマが400万円以下で売れれば凄い。
けれど情報を見る限り荒唐無稽。というのもiーMiEVと同等のバッテリー(16kWh)を搭載しながら、EV走行距離は64km。電費わずか4km/1kWh。日産リーフの6、7km/kWhより格段に悪い。しかもリッター100kmという燃費、電力+ガソリンを合わせたもので、どういう基準なのか全く解らない。
また、前出のebayに『マリブ』のハイブリッド車が出ているのだが、これまたスマートと同じ大掛かりなアイドルストップ装置でしかない。インサイトと同じく売れ行きもイマイチのようだ。そんなこんなで、在庫整理や新技術のアピールを行い始めたGMながら、大枠で見ると依然厳しいと思う。最初に回復するのは日本車だろう。
追記・8月15日の米コンシュマーレポートのWeb版はリッター100kmというGMボルトの燃費を「今世紀最大の誇張」と批評している。
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お世話になっております。
いつも楽しく拝見させていただいております。
アメリカデトロイト3は、現況を招いた原因に「環境対応の遅れ(小型車へのシフト)」があったと思います。主に利益を生むのは大型車(日本メーカであっても)なので、目がくらんでも仕方ないとは思っています。しかし、その裏で一応「ボルト」のような車も開発していたので、それを言い訳に使っているだけと思います。ただ、「バッテリーなどの主要部品は日本製」ということがあるらしいので、少しおかしな気分ですが。
一方、確かに回復のポテンシャルがあるのは日本なのですが、それをアピールする場がないのが危ういと思っております。それは、東京モーターショーへの出展辞退が相次ぎ、おのずと外国からも注目されないことです。ここで、日本のEVやハイブリッドの技術力をもっと見てもらえればと思うのですが、今は最大となった市場の中国へどんどん流れています。中国市場はお金になるのだと思います。コスト高の環境対応車も要らず、本国のクルマが倍の値付けで売れるのだから、そのような反応になるのは仕方ないと思います。
そこに、日本のメーカーも相乗りして、また数や儲けに走って技術的向上や、それの世界へのアピールを忘れて欲しくないと思います。
EVがこれからのスタンダードになるとは言い切れないでしょうが、クリーンなエネルギーであり高効率であることは確かです。そこに、日本が入り込む努力を忘れてはいけないのだと思いました。
ちょっと前のニュースで、新潟で全国初のEVタクシー営業開始ってのが有りましたよね。
何で大都市でなく新潟なんだろ?って思ったら柏崎市だったんですね。
根拠も無くあれこれ言う気は無いですけど、やぱり地方には地方の理論・特権・優遇・etc.があるんだろうなと勘繰ってしまいます。
その辺の事情をマスメディアは絶対報道しませんね。