GT-Rの駆動方式は依然ナゾ
ル・マン24レース(というかWEC)に出場する日産GT-Rの駆動システムはまだハッキリしない。このあたり、日産のお家芸のようなモノ。思い出して欲しい。1968年の第5回日本グランプリで突如レースウィークに日産はシボレーの5,5リッターV8エンジンを、巨大なリアウイング付けたボディに搭載したR381を持ち込んだ。3リッターエンジンだったトヨタ7や、5リッターのローラT70を圧倒。
R381の大暴れを見たトヨタは翌1969年の日本グランプリに5リッターV8エンジンをトヨタ7用に開発してくる。日産は自社開発初の5リッターV12。これで対等かと思いきや、日産は予選前日になって変更届を出す。排気量6リッター! これまた完全にトヨタは出し抜かれ、予選で4秒近い差を付けられてしまう。4,5リッターのポルシェ917もお手上げ。レースは日産のワンツー。
という流れを当時のクルマ好きは大いに楽しんだモノです。日産のおもしろさってこんなトコロにある。ということで今年のWECマシンのスペックについちゃまだハッキリしない。ちなみに私が書いた「後輪をモーターで駆動システムが付く」というのも勝手な予想。FFだと様々なスペックが満足出来ないからだ。その後、下にリンクしたWebに後輪付近の写真がアップされていた。見て頂きたく。
一番下のカットが後輪回り。ドライブシャフトのようなものを確認できる。シャフトの先の円盤にどのくらいの厚みがあるのか不明だし、そもそも冷却系や太い電線は見えない。どうなっているのか全く不明だ。ただ何か仕込んでいるだろうことは間違いなかろう。このあたりがワクテクか? 2015年になって1960年代後半の日本グランプリのワクワク感が味わえるとは思ってもみなかった。楽しみです!
ちなみに今年のル・マン24のエントリーリストが発表された。ゼッケンは21と22とニッサンの3台! 何と! アウディやポルシェと同じく3台。昨年の状況を見ても2台のままというトヨタと違う。というかトヨタってなんで2台なんだろう。日産は革新的なレーシングカーを投入し、オーソドックスな戦略を立ててきた。そうそう。オーストラリアのバサースト12時間耐久でGT-RのGT3が見事優勝している。
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