2021年欧州燃費規制対応進捗度、トヨタがブッチギリ! ドイツ勢厳しい
クルマ作りに決定的な影響を与えている企業平均燃費規制(CAFE)だけれど、『JATO』が数字を出している。2020年中盤に於ける目標進捗度合いはトヨタ圧倒的にスゴイ! なんたって目標値の95g/km(1km走る毎に排出する二酸化炭素量)をクリア出来そうなのは、現在97,5g/kmのトヨタだけ。トヨタ、新型ヤリス効果で95g/kmをクリアしちゃいますね!
日産とホンダも限りなく95kg/kmに肉薄出来ると思う。外国勢ではルノーとシトロエン、プジョーが頑張ってる。JATOの集計によればシトロエンは106,5kg/km。日産も112,6kg/kmといった進捗状況だ。日産、現時点で電動化率9%しかない(トヨタ62%)。欧州市場にeパワーを投入することでイッキに平均燃費の改善が期待出来ることだろう。大雑把に評価すると日本とフランス優位です。
厳しいのがドイツ勢。142g/kmのメルセデスを筆頭に、アウディ130g/km、BMW128g/kmといった具合。欧州の場合、95g/kmを超えると1g/km毎に95ユーロ(約1万2千円)のペナルティを払わないとならない。アウディだと1台当たりの平均で42万円! ペナルティ、昔アメリカで施行された「ガソリンがぶ飲み税」と同じで販売価格に上乗せするしかなく実質的な大幅値上げになる。
ここまで読んで「日本勢とフランス勢だけが有利になる法規など無効にするんじゃないか?」と思う人も多いだろう。確かに今までなら日本優位になるとゴールポストを動かされてきた。しかし! 今回はそうならないと考えます。なぜか? そもそも地球温暖化ビジネスって、産油国じゃない勢力が仕掛けたものだからだ。骨子は産油国を儲けさせないという仕組みである。
もう少し具体的に書くと、国で言えばフランスやオランダ。イギリスなども地球温暖化ビジネスを考案した主要国である。同じ欧州でもドイツって違う。国民の多くは環境派ながら右派を見ると古い古いドイツの姿です。ドイツに限らずCAFEに反対している勢力を見ると右派であり、主流じゃないのだった。だからこそCAFE2021のゴールポストは動かない。頑張った企業が評価される。
おそらくドイツ勢の高性能車は売れ続けると思う。1000万円のクルマなら100万円のペナルティを払ったって消費税より安い。お金持ちだと気にしないですワな。ただVWやシュコダ、セアト、韓国車勢、メルセデスやBMWであっても価格帯の低いクルマは実質値上げとなるペナルティで苦しむことになるだろう。日本勢とフランス勢が躍進する好機到来といった流れ。
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