BYDの六価クロム続報。ちなみに乗用車は使用していないというリリースが出ました

BYDバスの六価クロム問題、まだ詳細は不明だ。とりあえずBYDから以下のようなリリースが出た。内容は「日本国内で販売している EV バスにおいてボルトやナット類の防錆剤として六価クロムを含んだ溶剤を一部使用しております。しかしながら、車両製造後、通常の車両運用においては乗員・乗客および整備メンテナンス担当者への影響はございません」というもの。

防錆剤として使う溶剤ということなら『クロメート処理』だと思う。ボルトやナットの表面に六価クロムを含んだ溶剤でコーティングします。メッキのように安定していない。表面のクロメート処理を行った場合、厳密に言えば六価クロムが溶け出すと言われている。となると「しかしながら」の後が「ホントかね」になります。使われている場所が「問題ない」ということなのか? 

仮に車内に剥き出しとなっているボルトやナットに使われていなければ乗客がクロメート処理した金属と接触することなく、影響は無いと考えていい。一方、整備やメインテナンスだと大半のボルトとナットに触れる可能性あります。エンジンやミッションの中に使われていたってバラすから触る。現在取材中ながら、現時点ではどうなっているのか全く解らない。となればどこに使っているのか?

BYDの乗用車には六価クロムが使われていないというリリースを出した。自動車業界、嘘をついたら決定的なダメージを受けることは皆さん知っている。BYDジャパンの人も日本の自動車メーカー出身者が大半を占める。乗用車に使われていないという点についちゃ信じていいと思う。少なくともBYDの電気自動車が輸入禁止になったり取り扱い禁止になったりすることはないと思う。

何か新しいことが解れば続報で。

 

<おすすめ記事>

3 Responses to “BYDの六価クロム続報。ちなみに乗用車は使用していないというリリースが出ました”

  1. ぴろ より:

    多分の亜鉛メッキに対する6価と3価の化成処理の事だと思います。
    6価クロメート処理の防錆力は3価クロメートに較べて強いですが、有害なため新規の処理では日本ではほぼ見かけなくなっています。
    しかし、一部の国内メッキ屋さんではまだ処理してくれるところもあり、旧来部品で図面変更が不可との理由(又は防錆力の問題で3価に変更できない)で、6価クロメート処理の製品が国内でもまだあり生産・存在します。

  2. キンタ より:

    日本自動車工業会HPの資料(重金属4物質削減の自主取組み)を見ると、六価クロムの目標が「2008年1月以降、使用禁止」となっており、実績が「2020年発売の新型車の全モデルで目標達成」なっており、それ以前のバスは国沢さんのご指摘の通り、現在、日本国内で運行している相当な台数の国産ディーゼルバスも六価クロムの使用状況に中国製と変わりがなく、それであれば日本自動車工業会も、然るべきコメントを出さなければ利用者の不安は、中国車より大きいのではと思いますが、いかがでしょうか。

  3. Kenny より:

    バスより遥かに人に接触する機会の多い建具には、普通にクロメートのネジが使われていますし、日本製でも実際には2020年までどこかに使われていたようです。

    日野が発売中止にしたのは分かりますが、BYD製バスの運行停止は無意味どころか有害です。安全への認識が狂ってしまう。

コメントを残す

このページの先頭へ