電気自動車も補助金頼み

コリズムの連載コラムで「リーフはプリウスより安い」と書いた。これには「77万円の補助金を受けること」という大前提があります。補助金によってプリウスと40万円差となるのであって、無ければ117万円差。とうていガソリン代と電気料金の差額で埋められる金額じゃなくなってしまう。このあたりは大きな不安材料だ。
 
リーフはプリウスより安い?
 
ECOカー補助は予算切れとなり、続いてクリーンディーゼルに対する補助金も予算切れで終了してしまった。ECOカーもクリーンディーゼルも売れ行き激減である。特に後者についちゃ決定的だという。考えてみればベンツを買うようなお金持ちに60万円以上の補助金を出していたのだから予算切れも当然か?
 
さて電気自動車である。とりあえず予約した人の分は補助金についちゃ全て出るそうな(補助金の額は正式決定していないけれど、まぁ間違いない)。2011年4月以降の分も量販の電気自動車がリーフだけということもあり、今のところ90%くらいの確率で補助金が交付される見通しだという。
 
しかし各社から電気自動車が出てくる2012年度になると、大いに怪しくなると思う。そのあたりの状況は日産も十分認識しており、補助金の廃止or減額がある頃にはバッテリーの生産コストを引き下げ、車両価格も安くしようとしている。日産以外のメーカーはイキナリ価格競争に巻き込まれるのだから厳しい?
 
一方、ユーザーからすれば電気自動車の価格は当分変わらないことを意味する。今年度にリーフを買えば299万円。でも来年度は従来通りの補助金を受けられて299万円。減額されてしまえば値上げです。2012年度になるとリーフは値下げするだろうけど、補助金も減額されるだろうからイーブンか?
 
その後も電気自動車の増加と共に補助金は減額されていくことだろう。なにしろガソリン諸税を払わない電気自動車が増えると、国家にとって大幅な減収になり
ますから。財務省が黙っているワケない。そんなこんなで、おそらく2014年くらいまで電気自動車の実質的な価格は下がらないと考えます。

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3 Responses to “電気自動車も補助金頼み”

  1. 阪神ファン より:

    おっしゃるとおり財務省が黙ってないでしょうね。
    発泡酒など税金の上げ方を見ていると、そう思います。
    ところで・・・、基本的なことかもしれませんが・・・。
    電気自動車って充電が少なくなると車としてどうなるのでしょうか?。ラジコン同様、パワーがなくなり速度があがらなくなるのでしょうか?。

  2. tm256 より:

    やはり、クルマの乗り方が「所有」するものから「使用」するものにだんだん変わっていくのだと思います。
    脚光を浴びている「EVカーシェアリング」がその典型例。
    地方都市だとその辺は中々難しい面がありますが、スズキが作っているような普及価格帯のPHVなどが有望な気がします。
    あとは、ベタープレイスのような電池交換型、あるいは電池代は車両本体と別にリースというような形態とか・・・
    もちろん、クルマに思い入れのある人は「アシ」じゃなく「クルマ」にこだわるでしょうが、そういう人は経済的に余裕のある人とか本当にクルマの好きな少数派になっていくのではないでしょうか。

  3. ぱんだねこ より:

    車を所有することにも喜びを感じる世代なので、自分の車で長旅でもしたいなと思うことがあります。そうすると、リーフでは難しいのかな。300万円出して1台の車を買うのだから、それなりにストロングなものであって欲しいと思ってしまいます。逆に、待ち乗りやシェアリングに使うなら、少し航続距離が短くても良いので安く小さくしても良いのかなと、意外とでかいリーフを見て感じます。
    ちょっと話はずれてしまいますが、TVで映画「バイオハザード3」を放送していて、荒廃した砂漠を旅したり、たまにスタックしたりしているシーンを見ると「電気自動車で悪と戦うのは難しいな」などと、妄想してしまいました。
    以前E34のBMW_M5に乗っていました。映画「RONIN」のカーチェイスシーンに憧れて買いました。作り物ではありますが、テールを流しながら右に左にあるときは直角に曲がっていくシーンは確かにカッコいい、自分もあんな風に走りたいと練習をしました(競技場でです)。そんな私もプリウスに乗っていますがPWRモードで一気に加速する時は、電気自動車でこれはできないのだろうなと思い、1台しか持てないならプリウスがいいなと考えました。

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