COP28閉幕。「乗用車とバイクは電気自動車に!」がガチになりました。電気料金は値上がり

ドバイで開催されていたCOP28が閉幕した。産油国であるサウジアラビアは最後まで石油を使えるようにしようと反対したものの、世界中の反発を受け、とりあえず発電などに石油を使わないという流れなった。多くのメディアは「化石燃料から脱却する」ことになったと報じているものの、今回決まった「脱却」は発電用(エネルギープラント)に限られる。

分野別の石油使用についても論議され、全体の流れとしては乗用車とバイクについちゃ電気への転換が容易と言うことになり、もはや化石燃料でクルマを走らせることはあり得ない状況になったと考えていいだろう。もちろん2050年までの間について言えば転換期ということになり、燃費の良いハイブリッドやPHVは大いに活躍するに違いない。

2026年あたりから電気自動車の需要は飛躍的に高まり、厳しい競争となる。そして2035年あたりで勝負が付くと思う。2035年までの9年間は「ハイブリッドなどでお金を稼ぎ電気自動車への投資を行える」メーカーのみ生き残れる。翻って我が国を見ると、対応出来るエビデンスが見えているのはトヨタのみ。日産とホンダはイカデンスもタコデンスも無し。

電池だけでなく生産コストの引き下げも課題

高い性能を持つ電池を安価に調達出来る目処が立っていないのと、クルマの生産そのものをコストダウンする方策を持っていないように思う。この2つを実現しなければ競争力無し。レーバーコストの安い日本でクルマを作れば高い価格競争力を持つが、利権まみれの政治家が暗躍する我が国は、農業など票田を守るため、クルマの輸出で妥協してきた。事実上完成車の輸出は無理。

一方、電気自動車ならウチでも作れるという国が増えてきた。直近ではインドネシアが2024年に100万台を電動バイクにするという。インドネシアのバイク需要は年間600万台ほど。ホンダばかり。1年少々で100万台は強烈だ。こうなるとインドネシアだけじゃないと思う。ベトナムやタイやマレーシアなども電動バイクに舵を切ってくる。タイ、電動バイクならエネルギー無料か?

東南アジアの電線、カオスです(写真はタイ)

タイに行ったことのある人なら御存知の通り電線がカオスのようになっており、メーターを通さず使われているようなケースも目立つ。新興国なら太陽光パネルを設置して電気を作ったっていい。国がその気になれば電気バイクの普及は可能だろう。その場合、全収益の30%を新興国のバイクに頼っているようなホンダどうする? スピード感で全く追いつかず。

はたまた国内に目を転じると、マツダがアンモニアを使うコジェネの導入を発表した。2035年くらいには電力の大半をコジェネでカバーしようとしているんだろう。昼間は太陽光。悪天候時や夜間はアンモニアの火力発電ということです。マツダに限らず輸出をしている企業は文頭に書いた通り化石燃料からの脱却が必要。化石燃料使う電力会社のニーズ無し。

需要急減する電気料金の値上がりは必至かと。そいつに2030年あたりから急増するだろう原発の廃炉コストなど上乗せされるようになったらどうなる? 集合住宅の人は早めに戸建てに引っ越し(空き家急増の今がチャンスです)、エネルギーの自給自足を考えたらいいと思う。政治に文句言ってもムダ。素晴らしい政治家が多いおかげで自立心育つと考えましょう(笑)。

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