eフューエルを認めると一番の課題は「バイオメタノールでもいんじゃね?」という流れになること

御存知の通りブラジルやメキシコでは農作物由来のバイオフューエルが普通に流通している。日本で売ってるガソリンの中にも農作物由来のエタノールが入ってます。メタノール、ガソリンの代替になるし、大気中の二酸化炭素を吸着して育った農作物なから作ればカーボンはリサイクル。現在はエタノールを作る過程で石油由来のエネルギーを使っているが、再生可能エネルギー使えばいい。

エタノール燃料のハイブリッド車

現時点でのコストはリッター100円以下。真の目的がカーボンニュートラルなら何の問題も無い。ということから私は1990年代に二酸化炭素削減という流れが出てきて以降、ずっと不思議に思ってきた。表向きの理由は「人間や動物の食糧をバッティングするから」とされるものの「だったら品種改良して人間や動物が食べずそれでいてカロリーの大きい植物を作ればよいだけ。

そんなことから欧州での「エンジン禁止」はバイオエタノールを意識したものだと考えてた次第。今回eフューエルが容認される流れになっているけれど、条文を見ると「二酸化炭素と水素から作る合成燃料」になっている。この場合の二酸化炭素は比較的容易に回収出来る火力発電所などで出される二酸化炭素じゃない。それだと排出量の先延ばしであり、リサイクルにならないですから。

インディはエタノール/写真ホンダレーシング

はたまた大気中の二酸化炭素を藻類など植物に吸収させることも容認したらバイオエタノールと同じことになるため、これまたダメだと思う。大気中から二酸化炭素を取り出し、さらに水素と合わせてガソリン代替燃料を作ろうとすれば、どれだけのエネルギーを使うのか? そのエネルギーも再生可能じゃなければならない。いろんな意味で2035年に向け紆余曲折あると思う。

 

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4 Responses to “eフューエルを認めると一番の課題は「バイオメタノールでもいんじゃね?」という流れになること”

  1. アミーゴ5号 より:

    今回の記事を読んで、あらためて欧州勢の主張は、EV至上主義も合成燃料も筋が悪いと思いました。だいたい合成燃料の原料が水素なら、そのまま使う方がよほど効率的ですし。

    もちろんバイオ燃料も、いろいろな問題があります。頼りの?ミドリムシも、表舞台に出てこれませんもん。

    どのエネルギーも生成過程において、石油に比べて一長一短あるなら、適材適所で使いこなすしかありません。

    石油に代わるスーパーECO燃料なりエネルギーが現れない限り、カーボンニュートラルの本質は「経済的なエネルギー生成&動力システムの多様化」にあると妄想しております。

    なんだかトヨタの戦略が、日に日に凄味を増してくるようです。

  2. トヨタ車ユーザー より:

    私は内燃機関を禁止にしていない国は、バイオ燃料でCO2対策をしてくると思っていました。特に長距離輸送トラックなどはBEVは難しいので、FCかいまの機関をそのまま使えるバイオ燃料が現実解だと思います。
    乗用車は、燃料のバイオ成分を増やしつつ、GAS車からHEV、HEVからPHEV・BEVに変えれば、CO2は半減すると思います。
    いままでの様々な規制は欧州発の物が多かったですが、それはアメリカでも中国でも日本でも合理的だと思ったから真似をしてきただけで、今回のように最適解が異なる場合には、その国にあった方法でカーボンの発生を抑えればよいと思います。
    欧州の実質BEV化の構想は、欧州(EU)内の国・メーカーどうしによる内紛だけだったような気がします。
    それに日本より寒い国が多い国の車が、ヒートポンプや内燃機関の排熱利用なしに成立するのか、ずっと疑問に思っているのですが、どうなんでしょう。。。

  3. 小井土雄一 より:

    BEV化するには、高性能なバッテリーを開発し、充電インフラを建設し、更にLCAにも配慮し、トータルコストは膨大となります。もし初めからCNFを使うと決定し、その開発と実用化に集中していれば、トータルコストは
    はるかに安く済んだのではないか。エミッションもユーロ7ほど厳しくする必要があるのかも疑問がありますし、BEVのための施策にしか見えません。最初から何かを間違えたのではないかと考えてしまいます。

  4. ツナミ より:

    今後の予測は本当に難しいですね。バイオ燃料も肥料や農薬、環境への負荷をどう計算するかで180度異なる結論を出せそうですし、今回、EUが認めた抜け穴も、必ずしも既存の自動車メーカーに有利にならない可能性もあると思います。結果的に、テスラの一強体制の加担につながることも考えられます。自動車メーカーの人は本当に舵取りの難しい時代を迎えているなと思います。

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