EVの電池、トヨタ、日産、スズキはLFP。ホンダ、マツダ、スバルが三元系。ダイハツはどっちを選ぶ?
マツダが電池工場を新設すると発表した。マツダ、これまで電池について言及していなかった。意外だったのはパナソニックと組み、円筒型の三元系リチウム電池を作るという点である。今や世界の主流は安価で燃えないLFP(リン酸鉄リチウム)。ここにきてマツダが希少材料を使い、コスト高になる三元系リチウム電池を選んだことに驚きを隠せない。なんで三元系を選んだのだろう?
トヨタの電池イメージ
同じく三元系を選んだホンダによれば「LFPは性能が低いから」とバッサリ切る。だからこそ中国で電池を調達しているイエシリーズも中国製の三元系を使う。そればかりか、コストパフォーマンスを重視する東風ホンダのリンシーLまで三元系。もはや意地になっているように見える。当然ながら中国で売れるワケなく、リンシーLも低迷。イエシリーズ第一段の『7』は、日産N7が5桁なのに2桁の台数。
ホンダ、そこまで先が読めないとは予想もしていなかった。ちなみにトヨタと日産は中国生産車はLFPを採用している。bZ3XもN7も大ヒットしてます。当然ながらトヨタグループのマツダはLFPを選ぶと思っていた。なのに今やオワコンと思える三元系ですと! ちなみに計画がぽしゃったものの、日産も北九州の新工場ではLFPを生産する計画だった。もちろんトヨタも次期主力はLFPになる。
参考までに書いておくと、スズキはインド工場で生産する電気自動車に中国BYD製のLFPを採用している。スバル開発の電気自動車に搭載する電池はマツダと同じパナソニックと組む三元系になると発表されている。これまた「なんで三元系?」と「なんでパナソニック?」です。パナソニック、巨額を投資したテスラ向け三元系電池の生産がシュリンクしており非常に厳しい。
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ホンダの場合、過去に空冷水冷論争が社内で起こっていましたが、新しい感性や考え技術を適応するには、どれだけ過去に功績をあげた人だとしても、いつかは現場から降りていただかなければならないのかもしれません。
車載電池には詳しくないですが、ネットにある記事を読む限り、中国系電池を毛嫌いして、目先の日本系電池にしか注目してないんだと感じました。
多分、サプライチェーンを言い訳に、自動車メーカー様への御用聞き、深夜の緊急対応などをやってくれないから不満があるんでしょうね。自動車下請け企業の苦労話はちょくちょく生で聞きますが、日本人だからやってくれる、やってしまう所ありますよね。
ダイハツはLFPだそうですよ
https://www.netdenjd.com/articles/-/318314
なんで? の答えは経産省補助金に目が眩んだからでしょう。劣後している選択は明らかなのに、天から降ってきた税金は貰っておけというつもりなんでしょうね。
同時期に経産省が補助金交付決めたマツダ岩国、スバル大泉、トヨタ苅田、日産LFP等のうち、トヨタと日産は正常な判断が出来てキチンと立ち止まれました。
意思のあるフォロアーだったはずのマツダとスバルは唯一のメリットである補助金に目が眩み、最終フェーズで読み間違いを犯し未だ軌道修正できず。
北米市場で戦い続ける2社が選ぶべきパートナーは北米にフルコミットしているLG Ensol一択であり、真っ当に選んでおけば自動車としての競争力が増すはずだったのですが、相手にして貰えなかったのでしょうか?
今やLG Ensolは北米で角型、46径円筒、ラミネートのフォーマットで、LFP、LMR、三元系と幅広いポートフォリオを取り揃えたり、親会社のLG ChemもLFP正極材を作ってます。
ビザ無し就労で逮捕されたり、溶剤流出事故を起こすお茶目なところも有りますが、直近でも次々に大型契約(テスラESS, GM LMR,ベンツ 46径, ベトナム トラック 46径)を纏めていて、飛ぶ鳥を落とす勢いです。
パナソニックが良い条件を出してきたのかな?
短期的にはそれでも良いかもですね。
トヨタの生産キャパシティが整ったら、トヨタに移るとか。