WRCが2027年から大幅なレギュレーション変更を検討中。私はWRCの終わりの始まりかな、と思う
ラリーの本質的な魅力は、市販車と同じボディを使って行われる点にあると思う。しかし昨今はBセグメントのスポーティモデルが減ってきており、直近だとトヨタとヒョンデとフォードしかTOPカテゴリーに参戦していない。そんな中、ヒョンデは今年限りで撤退するとウワサされている。フォードも予算不足により、トヨタと真正面から戦えるレベルの車両を作れていないため、2025年限りでTOPカテゴリーから撤退するかもしれません。
そうなったらどうなる? 一番良いのは現在WRCに参戦しているラリー2カテゴリーで戦うことだと思う。ラリー2であれば6~7メーカーが参戦可能。しかもラリー2は市販車ベースなので売っているクルマで戦うというラリーの本質も満たす。しかし! FIAは全く違う事を考えてるようなのだった。上がFIAの考える2027年からのWRCカーである。市販車と全く関係ないという意味では今のラリー1と同じ。けれど2027年はデザインまで自由。
もはやレーシングカーだ。そこにはホモロゲもヘチマもナスもない。もちろん市販車のイメージを持つデザインにはするだろうけれど、ハリボテである。市販車の優劣を競うというラリーの原点など全く関係なし! 当然ながらナンバー取得しWRC以外の時の公道を走る事などできないです。インプレッサWRXやランエボ、古くはストラトスやアウディクワトロと全く違うレーシングカーがWRCの主役になってしまうのだった。なにそれ!
FIAはル・マンの主役をハイパーカーにして盛り上がったことを意識しているのかもしれません。確かにル・マンもかつては市販車ベースだった。でもWECを見れば解る通り、ル・マンを除けば厳しい。WRCも同じような状況になってしまうのだろうか。加えてヒョンデ抜ける2026年を現在のレギュレーションで戦うとすれば、全てのラリーでトヨタが勝つだろう。そうなったらトヨタはラリー1から撤退し、ラリー2で戦って欲しいと思う。
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ラリーで不思議に思うことが2つあります。
ひとつ目は、ナビの存在。今の世の中、コンピューターに任せればええやんと思います。
ふたつ目は、妖精の存在。レース中、不特定の第三者から助けてもらってええんか〜いと思います。
でもそれらを全部まるっと包含してこそ、人が主役のラリーだと思っています。
ドライバーもナビもメカも観客も皆ひっくるめて、人が主役なんだから、マシンは誰もが購入可能な市販車ベースであるべき。
スペシャルマシンなんか出したらさ、結果至上主義になってナビはAIに変更になり、秘密至上主義になって妖精は排除されちゃうでしょう。
まあ勝手な妄想ですが、欧州勢は、EV戦略でトヨタ潰しに失敗し、ラリーでもトヨタに活躍されてるから、面白くないんでしょうな。プライドが許さんと。
でもですよ、
人間くさいからこそ魅力的なラリーまで、EV戦略と同様に自爆だけはやめてください。それこそ欧州自動車業界が、存在価値を自己否定するようなもの。欧州勢の終わりの始まりだと思います。はい。