ホンダや三菱自動車、新型コロナ禍で景気低迷するなか、コスパ高いクルマをなぜ売らない?

日本のメーカーには買いたいと思うクルマがない。そんな声を聞くようになって久しい。いわゆる「エンスー」や大金持ちではなく、普通のクルマ好きにそう感じている人が多いようだ。ところが世界に目を向けると、「えっ? これ日本のメーカーのクルマなの?」と驚くような魅力的な車種があったりする。

旅行や出張先で見かけて、これをそのまま日本で売ってよ、そう思った経験がある人も多いはず。こうしたチクハグが起きるのはなぜなのか。また、その背後にある自動車業界の深刻な状況について、自動車評論家の国沢光宏氏に聞いた。

国沢:ご存知のように、かつては日本で作ったクルマを世界に輸出していました。左ハンドルに変更するなど仕様の変更はあるものの、日本向けも海外向けも基本は同じです。ところが、現在は、地域や国によって、違うクルマを販売するのが当たり前になっている。そうした中には日本では買えないものも少なからずあるわけです。

こうしたクルマが登場した理由は大きく二つあります。まず、法律など規制の問題。国によって自動車に対して規制が設けられるようになったことで、それに日本仕様が合致しなければ、別のクルマを作る必要があるわけです。もうひとつは、多様化するニーズへの対応。自然環境や自動車の使われ方、あとはデザインや趣味性の違いから日本では受けないけど、現地では売れるクルマもあるでしょう。<続きを読む>

<おすすめ記事>

コメントは受け付けていません。

このページの先頭へ