日本で電気自動車が売れない三つの理由

改めて書くまでもなく我が国は電気自動車の売れゆきが伸び悩んでしまっている。2023年の販売台数8万8535台で、電気自動車比率わずか1.7%。しかもSAKURAとeKクロスEVが半分といったイメージ。登録車にかぎっていえば1%にも満たない。欧州は14.6%。アメリカも大幅に伸びて8%となった。数字を見て、新聞など大手メディアはメーカーを電気自動車の出遅れを厳しく攻める。

だったら電気自動車を日本に導入している海外メーカーが好調な売れゆきを見せているかとなれば、まったく違う。むしろ大苦戦中! メルセデスもBMWもVWもステランティスも多数の電気自動車を日本で販売しているけれど、売れていない。世界規模で高い評価を受けているBYDやヒョンデだってリーズナブルな価格をつけている。なんで日本は電気自動車が売れないのだろうか? 私は3つほど理由あると考えています。それぞれ説明していきたい。<続きを読む>

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7 Responses to “日本で電気自動車が売れない三つの理由”

  1. なかた より:

    皆さんが大好きなミニバンタイプの電気自動車がハイブリッド並みの価格で購入できるようになれば普及すると思いますが、それまではハイブリッドやガソリン車を選ぶしかありません。床下に電池が収まるEVミニバンは走行性能やレジャーにおける電気供給でもメリットが多いので、一つヒット車が出れば他メーカーも追従すると予想します。

  2. アミーゴ5号リボーン より:

    極端なEV化は、欧州の陰謀だと言う人がいるが、最近はそう思うようになってきました。

    敵はカーボンであり、手段はEVだけではない! このモリゾウ会長の言葉こそ、地球環境にとっての真実だと思いますもの。

    個人的には、バイオ燃料によるHVと自然エネルギー発電によるEV、水素によるエンジンと燃料電池。この3つの共存が、地球に優しい組合せだと感じています。

  3. 北国のー より:

    北国では電気絡みは不安です。
    吹雪で立ち往生した場合、寒さで電池が消耗してしまうか心配ですし、電池の寒さ対策は十分でないと感じています。

  4. ボヤキ爺 より:

    日本においてEVの普及が何故これだけ進まないのかについて私なりの意見ですが…カーボンニュートラルな社会でのEVの位置付けが一般に共有されていないからだと思います。
    クルマとしての性能は今は置いといて、走る蓄電池としてのEVをカーボンニュートラルな社会にどう位置付けるかという視点です。
    HVでもある程度のことはできますが、e-Fuelでなければカーボンニュートラルにはなりません。
    水素という選択もありますが、グリーン水素のためには大量の再生可能エネルギーとしての電気を必要とします(それがために、ポルシェはパタゴニアの原野に風力発電所と一緒のe-Fuelのプラントを立ち上げています)。
    つまり、再生可能エネルギーによる電力に余裕がないと水素もe-Fuelも利用は難しいということです。

    例えばEVの位置付けについて次のように考えています。再生可能エネルギーによる発電の最大の弱点は天候等の自然条件に左右される不安定性です。それを補うものとして蓄電池が必要となります。大電力会社さんが、大規模な蓄電池業にもっと興味を持たないのか不明ですが、以前国沢さんがおっしゃられたような重力蓄電池であるとか、鉄空気電池による蓄電施設を大戦力会社さんには取り組んで欲しいのです。そして、日産さんには、リーフ等のEVの古くなった搭載蓄電池のリユース場所として地域ごとのやや大きめの中間的蓄電施設を作り(作る時のCO2の発生が問題となるバッテリーを、出来るだけ有効に使おうという事です)、そして一般家庭では太陽光パネルとV2HとEVを組み合わせた自主独立した蓄電システムをつくると言うような、再生可能エネルギー発電所、大型蓄電施設、中間蓄電施設、EVを利用した一般家庭蓄電施設を、まさにウーブンな形で構築していく、そうした電力のネットワークで電力のやり取りをしていく・素人の私の考え方ですから、ダメな部分はあると思いますが、こういう未来のエネルギー像を国家として示して欲しいのですけどね。
    かつての高度経済成長期に、明るい未来の想像図が示されて気持ちを奮い立たせたものですが、今の世の中は…なんか年齢がバレますね。
    EVにはネガな部分もあります。でも、そのネガな部分は、技術や化学、そして知恵により少しづつ解消されていきます。自分の子や孫や未来の世代に、過酷な自然環境を残さぬように、今ある技術の中で最善と思えるものを!

  5. Matsu より:

    他国と比べCO2排出量で後れを取っているわけでも無いですし、既存産業に破壊的ダメージを与えるような補助金を投入してまで販売台数を増やす必要がないのでしょう。
    まっとうな考えを持つ人であれば、動力源を内燃機関から電動モータに変えることを否定する人はおらず、議論の対象は時間軸。
    経済合理性を覆せるだけの魅力が、現時点EVに無いことは世界各地のEV販売台数が証明しており、時期尚早。
    日本は緩やかな産業構造の転換により、腰を据えてじっくり対応すればよいと思います。

  6. トヨタ車ユーザー より:

    私は日産が初代リーフユーザーに砂をかけた説と、ガソリン安・ハイブリット車安が原因だと思います。

    怪しいガソリン補助金も、環境的に考えればEVに乗りましょうといってそちらの補助金を手厚くすればEVに乗ってみるか?という人もいたと思います。でも、ガソリン消費を助けてしまった。

    サクラが売れるのは分かります。手放すときも軽自動車だからリーフのように値段が付かなくても気にしないかも。

    一方、ソルテラ・bz4xは考えちゃいますよね。補助金が出てもそもそも高い価格になっているので、クラウンシリーズが買えてしまうのに、わざわざbz4xをねぇと考えてしまうのではないでしょうか。

    ただFCEVはトヨタが力を入れて、クラウンのサルーンはHEVかFCEVかで選べるので、そんなパワーユニットのラインナップにすればそもそもEVに目を向けてくれる人は出てくるんじゃないかと思います

  7. この車 無駄なアクセル 踏みません より:

    「トヨタ車ユーザー」さん、当時はガソリン安でもハイブリッド車安でもないですよ。そもそもリーフユーザーは、購入後ほとんどZESPに入り2000円以下で日産のお店での急速充電は何回も可能でしたし、一般家庭での充電施設についても日産が費用を補助して設置可能だったのですよ。
    つまり、車両価格はちょっと高いけど、その後のランニングコストはめっちゃ安だったんですよ。電気代は今から比べたら安かった。
    しかもEVは、静かでトルクモリモリで乗り心地良いし運転しやすいしで本当に魅力的ですよ。しかし、バッテリーが…というより、バッテリーマネジメントがひどい。日産の技術の方の自信の無さが出ていて、特に電欠になるのを怖がっているかのように早めに残量を減らして表示して早めの充電を促すというものに私には見えてました。トヨタのbz4xも似たような設定になっていたように思います。技術者は、同じように考えちゃうんですかね。
    そんなZE0のリーフですが、マイナーチェンジしてAZE0になると大幅に良くなります。
    このマイナーチェンジでは、バッテリーマネジメントが変わっています。AZE0もZE0も所有していた私は、日産ディーラーで、このAZE0のバッテリーマネジメントのプログラムをZE0に移植してくれ、そしたらきっとよくなるからってお願いしたのですが、却下されました。トヨタは、bz4xのソフトウエアのバージョンアップという形で対応してましたね。だから、日産はダメだなんて言いませんよ。言いたいのは、時代が違うということです。今なら、日産も同じような対応をすると思いますよ。

    リーフの評判が落ちた理由ですが、私はリーフをタクシー車として使わせたのが早すぎたからじゃないかと思っています。タクシーは走ってナンボの世界です。その車にふさわしくないのです。そして、EVはダメだとなったら、お客さんに間違いなく言いますよね。EVに興味持っているようなお客さんは「リーフってどうなの」って聞きますよね。そしたら、待ってましたとボロカスに言いますよね。悪い評判ほど早く広く広まるものです。
    もう一つ。EVは、EVの走り方があります。電費を伸ばす走り方。EVらしい上手な走り方というのがあるのです。ガソリン車からハイブリッド車の違いに比べたら、ガソリン車からEVはより大きいと考えます。その違いを理解してもらう努力を日産はしなかったんだと思います。

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