豊田自動織機の不正問題、根っこはダイハツや日野自動車と全く違うんじゃなかろうか
ダイハツ工業と日野自動車は、生い立ちを含め、もともとトヨタ自動車と縁もゆかりもない企業だった。極端に言えば名刺交換から始まった提携である。一方、豊田章男会長のひいおじいさんである豊田佐吉氏が1926年に創業した豊田自動織機はトヨタ自動車からすれば親の会社だったりする。トヨタ自動車は豊田自動織機から生まれたワケです。今でもファンドを除けばトヨタ自動車の最大株主だ。
トヨタ自動車が発行している株の7.3%を所有している。トヨタ自動車からの株主配当だけで年間500億円以上入ってきます。その他、トヨタの関連企業の株も所有しているため、財政事情は問題なし。稼ぐことが重要な使命になっているダイハツや日野と少しばかり状況が違う。しかも豊田佐吉氏の自動機織機(糸から布を織る機械)は、不良品を出さないことで高い評価を得た。
こういうバックボーンを知っていると、豊田自動織機の不正問題を受けた記者会見で、歴史を知らないメディアから「トヨタ自動車からのプレッシャーは無かったのか?」という質問に接すると、複雑な思いである。<続きを読む>
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不正はあってはならないとわかりつつも、思うことがあります。陽の当たらない部署の仕事はつらいだろうなあという事。
ダイハツの1Lターボエンジン・ハイカム・ロムチューンを除いて、ほとんどが安全性や環境性能、これから下火になるディーゼルエンジンでの不正です。
仕事はうまくいって当たり前、とはいえ給料だけで未知の技術に突っ込んでいく仕事を続けていてはつらいだろうなあと思います。
技術者へ個人攻撃をしたところで問題は解決しません。
こんなものだろうとなめていた「マネージメント側」の問題のような気がします。このくらいの人員・時間でいいだろうという判断です。しかもトヨタ式に考えれば「無駄を省きました」という評価になってしまう。
確かに消えゆく内燃機関でありますが、少なくなるパイを取り合う競争は続いていると上層部には認識してほしいです。