キングスカップ顛末記その1

今回のキングスカップ、獲得できるなんて100%思っていなかった。そもそもライバル3台はスペックからして格上。CRCカー(中国選手権)なんか1300kgのボディに380馬力2200ccですから。タイ選手権のウィッタヤ選手も1350kgのボディに320馬力。コチトラ、1560kgの260馬力です。

ラリーが始まると、予想していたより良いタイム出ている。コースは巨大農園の中。直角交差点を曲がって100m走ってさらに直角交差点、のような展開。加速だけで1kmあたり5秒程度遅いかと思っていたら、4秒くらいの差しか無い。33口径のリストリクター外して100kg軽くすれば‥‥。


        写真/CT編集部 原田貴俊

みないなことを考えていたら、長さ22kmあるSS4で最初にグリーンさんのスーパーランサーが低速走行中。あらま、と思いながら抜かす。12km地点くらいでファンファン大佐のスーパーランサー止まってます。どうしちゃったの? と驚きつつ2~3km走ると、ウィッタヤ選手が。

もしかして先行車両全部止まった? SS4のゴールにいくと、オフィシャルはポカンとしてる。1つのSSで4台目が来ることなんてめったにないですから。「どうしたの?」というので3台止まってると言ったら驚いている。そらそうだ。そして私は事実上のTOPになってしまう。

というのも今回のラリー、エントリー台数は22台なのだけれど、割り増しエントリー費のかかるキングスカップに登録してあるのは4台。こういった状況、アジパシでもよくみられること。ファンファン大佐とグリーンさんはゴールに辿り着くのだけれど、10分間のリードを作った。

続くSS5。グリーンさんはリエゾンでエンジン停止リタイヤ。そしてファンファン大佐も、またもやSSの途中でストップしており、この時点で本当の意味でライバルが居なくなってしまった。走りきればキングスカップである。したがって本来なら極端にペースを落として走るべきなんだろう。

しかし国沢光宏はそんな利口ぢゃない。しくしく。そもそも「何のためにラリーやってんのか?」って話です。走るのが楽しくてやってるのに、安全ドライブしたって何の意味も無い。それこそラリーの神様が見たら私に二度と微笑んでくれないと思う。ということで本日最後のSSも頑張る!


        写真/CT編集部 原田貴俊

するとどうよ! 8kmくらい走ったトコロにあった、いわゆる”ピョン吉石”の極悪のヤツを踏んだんだと思う(もちろん石は避けてました)。いやな音とともにハンドリングがおかしくなった。バーストです。酷暑の中のタイヤ交換だけはイヤだったのに! やむを得ず安全な場所に止めたら、やはり前輪ダメ。

大汗かきながら交換して走り出すと、あららら? 後輪もパンクか。どうやら後輪はスローパンクチャーだったらしい。さりとてスペアタイヤは1本。残るSS距離12km。相当の確率で走行不能リタイヤです。壊れたタイヤがドコかに絡まったらオシマイだし、ブレーキライン切ってもオシマイ。


       写真/CT編集部 原田貴俊

ゴール手前2kmくらいから剥離したトレッド部分がボディをバンバン叩き始め万事休す。さらに速度を落として何とかゴール! ここからサービスまでさらに忍耐&幸運試しのリエゾンだ。電欠や水素不足で何度もサービスに辿り着けない危機に遭遇したが、ガソリン車でもだ~。リタイヤがアタマをよぎる。

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