スバルの良さがしっかり出てきた!(9日)

昼から台場でCOTYの開票式。すでに様々なメディアで報じられている通りインプレッサがプリウスに競り勝って今年のCOTYとなった。私もインプレッサに10点。プリウス6点です。インプレッサの素晴らしさは新世代シャシもさることながら、歩行者用エアバッグやアイサイト3、サイド&カーテンエアバッグなど標準装備を決めた車両企画にあると考える。

もっと深く書くと、なんだかスバルの良さが戻ってきた雰囲気を感じます。スバルは13年前にCOTYを奪取する(この時もプリウスと競って勝った)までの15年間、素晴らしく前向きだった。現在スバルが得ている評価も、この時代に確立したもの。しかし2005年くらいから雲行きが怪しくなり、2008年になると技術的な面白さはアイサイトを除き薄れてしまう。

関係者に聞いてみたら、やはり2003年あたりからの10年間は大企業病や事なかれ主義が目立ったそうな。この間、私もアイサイトを除き、厳しいことばっかり書いてきました。ところが、でございます。インプレッサの開発チームを見てると、ひと味違う。開発実験チームも、1990年代のスバルの匂いを感じさせます。その結果が新型インプレッサになって現れた。

本日さらに「凄いね!」が。86だけでなくBRZも韓国ザックス採用モデルを追加したのだけれど、スバルの実験チームはどうしても韓国ザックスの乗り味が気に入らなかったらしい。そこで本国ザックスの技術者と相談したら「先方もそう思う」。それじゃってんで86用のザックスと違うバルブを使ったという。結果、86の韓国ザックスとけっこう違う乗り合いになったとか。

こうなってきた時のスバルは面白い! 果たしてこの流れ、何年続くか? 10年続けば再び大きなステップを実現出来るだろう。

一方プリウスは4代目を開発するにあたり、パワーユニットをTNGAにしなかった。基本的に2003年発売の2代目プリウスから13年間進化していない。アクアなど2代目プリウスの電池搭載量を減らしただけです。もちろんそれで十分だし、利益だって得なければならない。だからこそ4代目プリウスには「大きな一歩」を期待していたのだった。

燃費は3代目と同等でよかったので、最高速200km/hのパフォーマンスと0~100km/h加速の1秒アップと、追い越し加速の20%改善くらいを狙って欲しかったです。なのに4代目は性能を据え置いて燃費を伸ばしてきた。技術と言うより車両企画に問題あったと考えます。トヨタの技術力を持ってすれば「性能の進化」も可能だったことだろう。 

 

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