ベトナム戦争激戦地ダナンで日本とベトナム、韓国を考える(31日)
初めてLCCに乗った。インドネシアでLCCが落ちたけれど、さもありなんと思う。今回ホーチミンからダナンまで選択肢無かったこともありジェットスターというエアラインを使う。料金は「時価」ながら、荷物を預けたり座席指定をするとそれなりの価格になります。LCCってエアドゥ並に狭いと聞いたので倍くらい払い1Aを予約。機体はエアバスA320で新しい。
搭乗すると1Aにベトナム人のおっさんが座っている。そこは私のシートですよ、と言ったら、どうやら窓側に座りたいと言ってるらしい。困っていたらキャビンアテンダント来て解決。シートに座ると、もはや寿命をとうに超したヤレ具合。こらもうド中古のシートですね。おそらくリース会社の機体で、内装は使い込んだモノを組み合わせているんだと思う。
機体清掃など全くやっていないらしく、窓は汚れており視界不良。パイロットを見るとベトナム人じゃ無い。コ・パイロットの女性はベトナム人っぽい。それでも飛行機って壊れても問題無いように設計されているのだろうけれど、悪条件が重なった時のリカバリー率はいかがなものか。「旅を楽しむ」と言うより移動の手段だと割り切らないとアカンですね。
ダナンに上陸する韓国部隊/ダナン博物館
ベトナム中部にあるダナンはフエと並びベトナム戦争の激戦地である。昨日紹介した韓国兵も北ベトナム攻撃の拠点だったダナンをベースに略奪や悪行をしまくったという。博物館に行くと、ベトナム戦争の写真や武器などが多数展示してあった。写真撮っていいかと聞いたら「どんどん撮ってください」。枯れ葉剤を撒く米軍機の写真や大型爆弾『CBU-55/B』なども。
枯れ葉剤を撒くイロコイ/ダナン博物館
開戦以来アメリカ優勢だったものの「テト攻勢」(テトとはベトナムのお正月)と言われる北ベトナム側の猛反撃が始まる。それまでアメリカの勢力下にあったダナンを猛攻したのだった。ソ連などの援助を受けた北ベトナムは強かった! あれあれというまに占領されてしまう。ここからアメリカにとって悪夢となるベトナム戦争”その2”が始まった。タクシーで戦地を回る。
今のダナンは完全に快適な観光地です
といっても沖縄やサイパンと同じく、当時悲惨な戦場だった空気感は皆無である。平和でノンビリした美しい風景が続くばかり。当たり前ながら村を焼き払ったり、戦車が走りイロコイが飛び回ったとは思えない。どこに行っても同じ。すると運転手さんが「近所にあるホイアンという観光地に行ってみないか。とっても良い場所ですよ」。気が抜けたので寄ってみた。
世界遺産になったホイアン
するとどうよ! 素晴らしい! 写真をいくつか紹介しておくので御覧ください。ここも韓国からの観光客で溢れる。私に対して掛けてくる声は全て韓国語。ダナン全体が韓国の人気観光地となっているようだ。かつて日本人で賑わったのグアムやサイパンの如し。どうやらベトナム人は過去を不問にしようとしているのだろう。ベトナム人は本当の意味で強い。
オシャレなカフェがたくさん。気温もちょうどよい
そうらそうだ。体格が全く違うアメリカ兵を震撼とさせたほど。今でもベトナム人は大柄な西洋人を見ても「その気になったら勝てる」と思ってるんだろう。不利な立場になった際、一度も勝ったことのない韓国の人達は口げんかしてないと不安なのかもしれません。そういった意味じゃ私たち日本人も矜持を持ちたい。もちろん今は知恵比べの時代ですね。
日本ゆかりの建物ではしゃいでいるのは韓国の観光客
ちなみに世界遺産に指定されたホイアンは本当に美しい街でした。400年前の1593年に日本人が作った「日本橋」というのもあり、日本とのゆかりも深い。写真を並べておくの御覧ください。ダナンまで日本から直行便も出ているので観光地としてもステキだ。どの年代の人でも楽しめると思う。食べ物も安くて美味しい。特にダナンは新鮮な海産物で有名です。
当時、左にあった日本人街と右の中国人街を繋いだ日本橋
古いベトナムは沖縄の文化との共通点多い
朱印船貿易ですね!
機会あったらぜひホイアンに行ってみて欲しい
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