ホンダ伊東新社長

11時から青山のホンダ本社で行われる伊東新社長の記者会見に出席する。TOPで書いた通り、予想していた以上に良かったであります。それより「う〜ん」だったのは、メディア側から出た質問。ホンダは変化しようとしているのに、メディア側が「守旧」をリクエストしているのだ。

自動車メーカー以上に「クルマ好きの減少」で体力を奪われているのが自動車メディア。今や崖っぷちに立たされている、と言ってもよかろう。ちなみに現在メディア側は二者択一を迫られている。「一般的なクルマ」を扱うのか、それとも「ジャンルを絞っていくのか」、であります。

先日エンジン誌で座談会を行ったのだけれど、開始前の前口上での鈴木兄のコトバが全てを語っているな、と思った。曰く「エンスーとオタクは違う。今日はエンスーを語って欲しい」。エンスーとはクルマ好きの延長線上にあって、普遍性を持つと言う。エンジン誌はエンスーの雑誌だ。

似ているように見えて異なるのが「おたく」であります。おたくは熱烈だしパワーもあるけれど、マスメディアと馴染まない。普遍性にこだわらず。深く具体的に語ると怒られちゃうのでやめておく。ベストカー勝股兄のスタンスを見ると、ヤッパシおたくは見切っている。伊東新社長もおたく路線を取らないだろう。

ただ雑誌を作る側にとってみると「おたく」の方が簡単だ。読者からの声もバンバン入ってくるし、若い編集者も馴染む。自動車メーカーに対しては「スポーツカーを」とか「後輪駆動車を」。守旧派ですね。読者やメーカーの方が変わろうとしているのに、楽しかったムカシを取り戻したいのかもしれません。

ただ個人的に一番「困ったもんだ」なのが、このままだと草食系のオトコになっちゃいそうなこと。エコカーエコカーエコカーだけだと何か違う気がします。かといって峠道をガンガン走れるような時代じゃなし。カッコ悪いです。サーキットを攻めるのも、やや自分のスタイルじゃないと解り始めた。

サーファーの”華”は大きな波に立ち向かうこと。若ければノースショアのビッグウェーブにチャレンジすべきだろうが、体力無くなったら、居心地の良いローカルを探して頑張るのも悪くない。例えば東南アジア地区のナショナルチャンピオンを次々取りにいくなんてのはどうか? 

タイでランキング1位を取ったら、次の年はインドネシアを狙うというもの。マレーシアもシリーズがある。伊能忠敬になったつもりになれば、52歳から始めるのも悪かない?

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