モンキー125、43万2千円! 欲しかったのに腰砕け~

モーターショーなどに参考出展され話題を集めたホンダ・モンキー125が正式に発売となった。驚くのは43万2千円という価格。どんなに魅力的であっても、高ければ誰も買わない。なぜこんなに高い価格になってしまうのだろうか。参考までに書いておくと、大学卒の平均初任給が16万900円だった平成元年に販売されていた『モンキー』は12万2千円。

モンキー125のスペック

2017年の初任給平均は20万5191円である(産労総合研究所の調査)。平成元年のモンキーは50ccだったけれど、先日まで販売されていた最終モデルのモンキー50も値上げを繰り返し、33万6930円になっていた。平成元年なら初任給分で購入し、おつりが貰えたのに、今や1ヶ月半分の給料ということになる。モンキー125なら2ヶ月分でも買えない。

大半のメディアは価格に触れず紹介のみ

なぜこんな高いのか? バイクの販売台数の減少は社会的な問題になっているけれど、値上がりも大きな理由になっていると思う。参考までに書いておくと、タイで生産/販売しているMSX125SF(日本でいえばグロムですね)というモデルはモンキー125に近いスペックを持つが、タイでの価格を調べてみたら7万3千バーツ(約25万円)。

モンキー125もコストを追求すればもっと安い価格に出来るのではなかろうか。難しいようならタイから輸入し30万円を切る価格設定にすることも出来るだろう。せっかくモンキーと言う人気車を出すのなら、売る気があっていい。ここにきてバイク業界はライバル同士の競争も無くなった。50ccなどはヤマハのモデルをホンダで生産するという仲良し状態。

あえてコスト追求することもないということか? 4輪車業界を見ると、660ccの電子制御エンジンを搭載。エアバッグや横滑り防止装置やエアコンまで標準装備する軽自動車が、安全装備など付いていなかった平成元年の軽自動車より安い84万2400円(ミラ・イース)で買えてしまう。平成元年のトディ、装備なんか超貧弱でしたから。

ホンダ関係者に高い理由を聞いてみると「以前と違い生産台数が少なく、量産効果を出せない状態です。現在の価格でも利益率という点では厳しいです」。売れないから高くなってしまうのか、高いから売れないのか? 30万円を切るような価格設定なら私も欲しくなったのに、と思う。2輪業界の販売低迷は、しばらく続きそうだ。

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