今日は毒を吐かせてください(7回目の3月11日)
東日本大地震から7年が経った。その後、被災地は順調に復興しているのか? 申し訳無いけれど毒を吐かせて頂く。皆さん覚えていると思うけれど、地震後ガソリン不足に陥った。一番困ったのは、老人ホームなどの入居者である。元気な人は自力で様々な物資を確保出来たし、多少なら辛抱も可能。されど老人ホームをケアする人達は、そうもいかない。逃げ出せないです。
されど行政だって被災しており、何の援助も出来ず。飲み水にさえ困っている様だ、という話を聞いた人が、青年会議所などのルートを辿りSOSを出した。たまたま読者に関係者がおり「何とかなりませんか?」。頼まれたら断れない全日本安請け合い組合です。物資を持っていわき市に行き、様々な話を聞く。この時点で「この地震の復興は簡単じゃないですね!」と思う。
すぐガソリン不足は解消するかと思いきや、2週間経ってもダメ。今度は「飯館の方で年寄りが物資不足になっている」という要請受け、再び物資持って福島へ。ここでも「動ける人は逃げてしまいお年寄りなど身寄りの無い人が困っている」。そして行政は原発事故による放射能汚染問題ばかり気を取られており、物資の調達など機能していない状況という。ボランティア頼みです。
決定的だったのが4月3日の三陸である。物資的には十分足りている状況になったこともあり、いろんな場所で話し相手をさせて頂いた。皆さん口を揃えて「すでに高齢化や仕事不足で限界に近い状況の中、津波がやってきて全て失った。働いて元の生活に戻せる人などわずかなもの」。この話、政治家や行政の皆さんも聞いていることだろう。もっといえば、現地に行けば容易に解る。
なのにその後の復興策を見ると、巨費を投じてかさ上げ堤防を作ったり、高台の移転を計画したり。つまり政治家の利権事業ばかり。新しい街を作ったって、家を建てる余裕のある人などごく一部。そもそも仕事や産業無ければ、お金が回らない。政治家や行政が作り上げた復興策を見るにつけ「なぜ総合的な判断をしないのだろう?」。解っていても、何のチカラにもなれず情けない。
本日、多くのTV局が復興を取り上げている。やはり困っているお年寄り達を素通りしてしまっているようだ。今後10年は、津波の被災地からの辛くてやりきれない情報に接することだろう。私らに出来ることは、被災地を忘れないことと、観光でいいから被災地を訪れることである。春休みのお子さんを連れて社会勉強もいいし、ゴールデンウィークの旅行先にしてもいいと思う。
政治家と行政と言えば、森友学園の不正疑惑で犠牲者を出した。必ず「お願いだから安くしてね」と命じた権力側の人間がいる。普通の人なら「負けてくれ」と言っても聞きませんから。未だカーテンの向こう側に隠れている不正を命じた人間は、人殺しをしたのと全く同じ。もしかしたら命じた人間が天然で、こんな事態になるなんて想像していなかったかもしれない。
けれどこのままだとさらなる犠牲者を出す可能性だってあります。2人目の犠牲者を出す前に姿を表し、謝るべきだ。でないとさらなる十字架を背負うことになります。政治家も役人も好きじゃ無いが、自分の命を差し出す必要なんてない。ギリギリまでガマンしてダメなら吐き出して謝れば良い。ホンキで謝っている人を叩く常識人は居ないです。
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