厳しい展開(SS4まで)
ラリーが始まった。6時30分にラリーカーでホテルを出て、途中給油しながら130km離れたスタート地点へ。ここで最終チェックを行い、SS1のスタートである。1年ぶりのラリーとあってカンが戻らず、しかも途中からブレーキの効きもタッチが悪くなってきた。依然として進入時のアンダーも大きい。終わってみたら‥‥
●SS1(16.78km)
1位 No.3 喜多見選手 13分53秒
2位 No.1 ウィッタヤ選手 13分54秒
3位 No.2 国沢 13分55秒
何と何と! ウィッタヤ選手もびつくりの喜多見さんがベストタイム! 25年ぶりのラリー(しかも初めてのペースノートを使ったラリー)とは思えない! こらもう「素質」というヤツだ。若い頃、本格的なラリードライバーになっていたら、相当なレベルまで行ってたんじゃなかろうか。
続くSS2は26,75kmのロング。案の定、ブレーキがおかしくSS2のタイムコントロールでブレーキ踏んだら床まで「すかっ!」っと行ってしまった。4回踏んでやっとブレーキが効く。後で走っている時の動画を見たら、右前輪のローターが真っ赤だったとか。ベーパーロックです。
当然のことながら2秒間に一回くらいブレーキを踏んでフルードに圧力を掛けねばならず(10秒放置しておくと床まで踏み込めてしまう)、もはやアタックど
ころじゃない。ブレーキが完全に効かなくなる可能性もあるため、長いストレートエンドは早めのブレーキも必要。ということで以下の通り。
●SS2(26.75km)
1位 No.1 ウィッタヤ選手 23分21秒
2位 No.2 国沢 23分28秒
3位 No.3 喜多見選手 23分51秒
長いSSなので激しく遅れたかと思いきや、不思議なことにそうでもなかった。SS2終了後、ブレーキのチェックを行う。やはり右側だけ変色しておりパッドを交換。もしかしたらローターに問題を抱えているのかもしれない。ということで様子を見ながら走ったSS1と同じコースのSS3は17秒も短縮しベストタイムでした。
●SS3(16.78km)
1位 No.2 国沢 13分38秒
2位 No.1 ウィッタヤ選手 13分40秒
3位 No.3 喜多見選手 13分55秒
SS3終了後、大雨に! 走り出すや、ほとんど雪道と同じくらいのグリップしかない。タイヤは普通のグラベル用だし、何より足回りのセッティングが硬く滑りまくり。すると11kmくらい走った時点でウィッタヤ選手に追いつく。ということは2分の勝ち! こら大勝利です。
途中、ブッシュの中にけっこうな速さで横から飛び込んだ時は「ラリー、終わりましたね」と覚悟したけれど、奇跡的に「硬いモノ」や「ミゾ」がなく、脱出出来た。しかし! 泣きながらゴールすると、やがて喜多見さんが出現! 2分差のスタートだったのに1分後に来ちゃった!
●SS4(26.75km)
1位 No.3 喜多見選手 27分8秒
2位 No.2 国沢 28分15秒
3位 No.1 ウィッタヤ選手 32分31秒
ということで、滑りやすい道を走って1分7秒も負けた! 喜多見さんによれば「けっこうグリップします」。しなやかなネオチューンの持ち味がフルに活きたんだと思う。一人だけ全く違う特性のショックアブソーバーを使っているのだ。いずれにしろウィッタヤ選手の勝ちは難しくなった。喜多見さんとの勝負だ!(続く)
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わくわくです。高速良路が楽しみです。
この後の号の写真。
拡大してみてびっくり!
ローター、真っ赤っかです。
大変でしたね!
やっぱ、ラリーは激しい。
クルマへの負担、そして、ドライバーへの負担がとても大きい。
喜多見さん、アッパレ!!