東名のあおり事故、単なる暴行罪になったら警察の大失点です(5日)

東名道のあおり事件、今までの流れを見ると2つの点で残念です。1つ目にして最大の「残念!」は以前も書いた通り警察が追突したトラックの運転手を自動車運転過失致死傷罪で送検したことである。つまり「ドライバーは高速道路の追い越し車線で停止している車両を見つけたらどんな状況でも避けなければ罪になる」と判断したワケ。一般道と全く同じ基準と言ってよかろう。

もっといえば警察は高速道路の本線上も安全性の担保は走行車両側にあると言ってる。だったら今回の容疑者が車両を本線上に停止させても、トラックに突っ込まれることなど予想出来ないと言われたら警察自ら「その通り!」と認めたことになります。ここは追い越し車線で止まっている車両が突っ込まれ死亡しても、止まっている方に100%責任あるとしなければならない。

実際、高速道路は信頼の法則で高い速度が成立している。多少のミスあっても安全だと仮定しなければ高速走行など出来ないです。もちろん渋滞最後尾への追突は十分予想出来ることであり、追突した側が悪い。されど普通に流れている場合、停まっていたり歩いていたりする側に問題ある。繰り返す。警察が「避けられた」と考えているなら、今回の事故は路上のケンカと同じです。

小さい方の残念は、事件の発端が徐々に解ってきたこと。今まで邪魔な場所に止まっていた容疑者に「注意した」と報じられてきたけれど、裁判の報道によれば「邪魔だどけ!」。被害者の娘さんも「強い言葉だった」と言っているようだ。相手がどんな人間か解らないような時に使う言葉じゃ無い。リスクマネージメントという点でケンカ売られる可能性は考えるべき。

もちろんケンカ売りたいなら、それも人生です。だったらあおられた時も強気を続ければ良かった。家族がいるのだから逃げ回らずハザードでも出してバス停など安全な場所に止め、正々堂々出て行けばよかったと思う。私も電車の譲り合い席に若い奴が座っていてお年寄りが立っているときに注意しちゃうお節介ながら、必ず逆ギレされること想定しておきます。

歌舞伎町や渋谷に代表される繁華街だけでなく、駅や街中で「邪魔だどけ!」と言ったら、けっこうな確率でケンカになるかと。

そもそも注意の仕方を工夫する。これは自戒を込めて書いてます。覚悟持って無いときは、強い言葉で人を怒鳴るべきじゃありません。本当にアブナイ奴がいますから。ということで加害者はアブナイ人間である。警察が初手でしくじったことに対し心底腹立たしい! なにしろ交通警察と交通検察は「危険運転致死傷罪」「暴行罪」「監禁致死傷罪」容疑しか掛けていない。

このウチ、弁護士や法曹界の皆さん主張している通り暴行罪以外はどう考えても拡大解釈だと思う。これで罪になったら世論で動く韓国の司法と全く同じレベル。情けないです。裁判員制度で有罪になっても上告され専門家が判断したら、やはり無罪になる可能性大。となると最大で懲役2年の単純な暴行罪になってしまう。当然ながら執行猶予付くため、すぐ出てくる。

なぜ最初から傷害致傷罪で立件しなかったのだろう? これなら2人も亡くなっているのだから最高の20年近い懲役刑に出来るのに。残念でならない。

 

 

 

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