松下宏の食べ歩き/鋸南町の「山田屋」で伊勢海老の刺身やサザエの食べ比べなど

現役時代の同業者である岡島裕二さんを誘って千葉へ。今回は内房と外房にある魚のおいしい店が候補でしたが、外房の店は火曜日が定休日だったので鋸南町の「山田屋」へ。例によって青木先輩推奨の店です。館山道を鋸南保田ICで下り、道の駅保田小学校の前を抜けて海沿いの道に出るとすぐに店があります。
 
 
店の脇の車庫というか物置風の小屋の中には古いハーレーがおいてあり、どうやらバイク好きの店主がいる店のようです。店に入って座敷に上がりました。今風に畳の上にテーブル席が設けられています。ゆったりサイズのテーブルが空間を空けて配置されているので座りやすくて落ち着いた雰囲気です。
 
メニューを見ながら青木先輩が海老とサザエを食べたと話していたのを思い出し、刺身と焼き魚のほかにサザエの刺身とつぼ焼きもセットになった上磯定食を注文し、さらに伊勢海老の刺身をオーダーしてシェアして食べることにしました。
 
 
『伊勢海老は大きさで値段が変わります』というので、『お任せしますので活きの良いのを』と答えたら、『これでどうでしょう』と思い切り大きな伊勢海老を持ってきました。メニューには安いものでも4000円(税別)からと書かれていたので、一体いくらになるのかと思いつつも内気で小心者の私には『お願いします』としかいえません。
 
きれいに盛りつけられて提供された伊勢海老は、何とも見事なもので、まだときどきぴくぴくと動いています。正に活きの良い伊勢海老です。刺身にされた身の部分は歯応え十分の食感です。伊勢海老の刺身を食べるのがいつ以来だか分からないくらいなので、余計においしく感じられました。伊勢海老を食べ終わる頃に定食が提供され、『頭の部分は味噌汁に使います』と言って下げていきました。
 
 
定食は鮪、鰺、かんぱちなどの刺身、サザエの刺身とつぼ焼き、太刀魚の焼き魚などが盛られてなかなか豪華です。刺身はヘタな磯料理と違ってしっかりした板前さんが熟練の庖丁捌きで処理したのが分かるもので、鮮度も抜群でおいしく食べられました。太刀魚はけっこう幅のある焼き魚で、不得意にしている骨の処理がやや面倒でしたが、まずまずのおいしさです。
 
サザエはひとつひとつはあまり大きなサイズではありませんでしたが、こりこりした食感の刺身と、火が通って柔らかくなったつぼ焼きを食べ比べるのもなかなか良いものでした。同時に食べ比べるのは初体験です。途中で提供された伊勢海老の味噌汁は、海老味噌の出汁が効いていて、これが一番おいしいくらいでした。
 
 
また大きな伊勢海老だったことから、刺身になった以外の部分にもけっこう身があって、蟹でも食べるかのように足の部分の身まで残さずに食べきりました。大満足の食事でしたが、会計は大変でした。上磯定食は3000円+税が二人分で6600円ですが、伊勢海老の刺身を加えた合計は1万7160円でした。伊勢海老だけで1万円を超える値段だった計算です。
 
しかも伊勢海老分は110で割り切れないので本体と消費税の関係も不明です。まあ大満足だったので良しとしましょう。

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