US-2
自衛隊の気合いとUS-2の性能にシビれた! 昨日の日記でUS-2の性能の高さを書いたら、夕方、遭難した辛坊さんの救助に派遣されていた。岩国から飛んでいった最初のUS-2は、おそらく燃料が厳しかったんだと思う。制限時間内に波の合間を見つけられなかったらしく引き返した。
なんせ到着した時の波高は3m。この波だとフネだって厳しい。昨年のこと。下田沖で3mの波の中、半日過ごしたけれど、荒天を字にして絵に描いた感じ。しかもUS-2の着水性能は最大で3m。普通なら着水しないワな。その後、台風の接近で波高はドンドン大きくなった。気象庁のデータによれば4mへ。
US-2
けれど2機目のUS-2は見事に着水した! パイロットの判断能力とUS-2の性能に感服す! それくらい4mの波って凶暴だ。おそらく無事に着水し、離水した波高としては史上最高かもしれない。US-2を凌ぐ性能持つ飛行艇はないですから。「凄い!」とか「素晴らしい!」としか言えない!
おそらく「無理をし過ぎた」とか「2次災害になったどうするんだ!」という厳しい意見も出ることだろう。でも無理をしてみることだって重要。パイロットが降りられると判断したのだから降りた。パイロットは搭乗員の命を預かっているのだ。100歩譲って「もし失敗したら」という気持ちもあったと思う。
その場合、1日ガマンすれば巡視艇が到着するという、普段はナワバリ争いしている海上保安庁への信頼感もあったんじゃなかろうか。一番オソマツなの、辛坊さんだけれど、メディアなんて私を含めオソマツなもの。その分、次から心のこもった報道をすればいい。メディアって皆さんに育てられるのだ。
一番のナゾは浸水の原因だ。外洋向けに作られたヨットの強度たるや凄い。3mの波で割れるワケない。当初、予算不足による整備不良というウワサがフネ業界に流れたものの、やはり船体が壊れるなんて普通だとあり得ない。ナニか漂流物に当たったんだと思う。ホントにクジラかもしれません。
・追記 着水か離水の際、ペラが水面を叩いたのか4つあるエンジンの1つが破損した模様。厚木飛行場への着陸は3発だったため「緊急着陸」(最優先着陸)対応になったという。文字通りUS-2の性能ギリギリか、超えていたと思う。
<おすすめ記事>
馬鹿な大臣とかが首突っ込まなかったのが上手くいったのでしょう。
こうゆう時の命令系統がどうなのか知りませんが、安全な場所から言うだけの人が一番だめですからね。
現場優先で任せるといった人がいればいいんですけどね。
テレビ朝日では、着水時にエンジンの1つが海水を被り水で洗浄してから離陸したと報道されていました。
関西以外の人はあまり知らないでしょうが、辛坊氏はたまにいい発言をしますが、ひどい時はゲストの発言を無理やり遮って自説を大声て押し通したり、早朝の番組でも他の出演者が発言しているのにふざけてラッパのようなものを吹いて妨害したりと、関西では評判は良くないです。
この飛行艇はその特殊性により、初期には「尊い犠牲」もありました。
おかげで今では、救難飛行艇として、多くのかけがえのない命を救っております。
全く報道されませんが、この活動はかなりの広範囲に及んでおり、まさに海上のサンダーバードです。
それにしても、以前イラクで人質になった方に対して「自費で帰ってこい!」と言い放った方が、このような事態になるとは。
さて、どんなコメントをなさるのでしょうか。
こんにちは。先週から海外でも海難事故が多くて困っています。日本の8000本積みコンテナ船が、ヨーロッパ行く途中のイエメン沖で、荒天のため真っ二つに割れていまだに漂流中です。この他にも二船、荒天と火災の報告があります。
http://gcaptain.com/mol-box-ship-suffers-broken-back-sinks-off-yeme/
もし万が一、失敗したとしても「よくやってくれた、ありがとう。」と言えるマスコミ・・・。
無理だろうなぁ〜。
したり顔で「責任は?、大臣の判断は?、現場の独断?、どうやれば成功したか?」とか、井戸端会議をするだけでしょう。
所詮今のマスコミの本性は、無責任なあげ足取りだから。
水上で離着陸出来る航空機のもう一つの強みは、万が一燃料が足りなくなっても、救助の後、高波の無いエリアで着水して人名救助だけは出来るというところでしょうか。あるいは救助不可能な場合に波が穏やかなエリアで着水して待機とか。
空中あるいは水上給油に対応してるのかどうか知りませんし、余計な高度変化と水上離着陸時の抵抗で燃費がさらに悪くなりそうなので、実際にそういう使い方が出来るのかどうか分かりませんけど、なんだか頼もしいです。こういうラジコンでもあれば買ってしまいそうです。
おっしゃるとおりで3mの波で壊れるのはおかしいですね。
ご存知でしょうが、外洋では今回のような3〜4mの波はそう珍しいものではありません。
したがってヨットに限らず外洋を航行するよう設計された船であれば本来問題なく乗り切れるはずです。
まあ逆に言うと早めに(?)遭難したからこそUS-2の活躍が見られたんですが。(これが外洋で通常発生するレベルの悪天候下での遭難だとUS-2では着水できませんので)
辛坊さんの救助にUS-2が使われた事例、まるで予言していたかのような前日のコメント。国沢さん、すばらしい。
幼少期より親父の影響で大好きだったUS-1Aです。
今でもターボプロップ4発の音が聞こえると外に飛び出して機影を探します。
立体駐車場やゴミ収集車の新明和の社名を見てワクワクします。
知人の自衛隊パイロット(教官)の方から聞いた話ですが
US-1のパイロットから聞いた話ではUS-1・PS-1は滑るから怖いとの事でした。
超低速の離陸時等に丁度バランスボールにでも乗っかってる状態に近いでしょうか?
この状態で横方向に滑って落ちる特性が有るらしいです。
US-2に関してはその辺を改修していると思いますが・・・
何にしても最高の飛行艇です。