誰がゴーンさんの悪事を通報したのか?(22日)

ゴーンさんは社内に数多くの遺恨や不満を作り出している。TVでそういったケースを紹介しようとしても話が長くなってしまうため、具体例を挙げなかった。以下少し詳しく。日産は今年新車を全く出していない。トヨタで3車種。ホンダも3車種。マツダ、スバル、三菱自動車すら1車種。日産規模なら2車種くらいあってよい。じゃないと販売現場だっていかんともしがたい。

当然の如く新型車を作って欲しいという意見が出ます。この話を聞くの、国内販売のTOPである星野朝子役員だ。ゴーンさんにインタビューした際、国内販売不振の件を聞いた。すると瞬時も考えず「星野朝子に任せてある。知りたいことがあれば何でも話を聞いて欲しい」。ちなみに自動車販売ビジネスの経験を全く持たない星野さんの起用はゴーン人事だと言われている。

インタビュー終了後、当然のことながら「星野さんに話を聞きたい」と広報にお願いしたのだけれど、それから1年以上経つのに一切返事無し。日大の理事長の如く「メディアは放っておけば忘れる」と思っているかもしれない。確かに他人毎の問題なら忘れる? その時私が聞きたかったのは電気自動車リーフのバッテリーのトラブルを含めた、日産で販売している自動車に関すること。

普通、商品に関する疑問(特に金銭や命に関わる安全性)があったなら、広報に聞くと状況を調べた上、詳細な説明をしてくれる。日産も答えてくれないということなど無かった。自動車業界の常識だったと思う。なのにここにきて無回答という状況になっている。おそらく国内販売部門からすれば、お客さんよりゴーンさんの方が重要なのだろう。無視してもクルマは売れる。

さて。USBも知らないセキュリティ担当大臣に説明する際、USBから教えなければならなかったら悲劇です。ワンマン経営者による人事で仕事を理解してくれない上司がやってきて、納得いかない指示出されたらいかがか? 誰だってイヤになる。上司と合わず会社を辞めることになる人だって居るだろう。こういった人からすれば、悪いのは上司を決めたゴーンさんということになります。

安全や信頼性に関する返事を貰えない自動車評論家ですら「ゴーンさんそらないよ!」とアタマに来ている。現場の人からすればさらに腹立たしいだろう。読者諸兄も経験ある通り納得いかない人事ほど腹立たしいモノはないです。そういった時にゴーンさんの脱法行為の証拠をつかんだら、内部告発も考えるに違いない。こういった”火種”は社内に山ほどあると聞く。

昨日と本日は朝から夜までTVで状況を説明。自動車業界としては誤解されることが一番辛い。あまり知られていないことながらTVは出演している時間の10倍くらいバックボーンの状況説明をしている。正しい情報を知って欲しいので、丁寧に行う。ちなみに「儲かってるね」と言われるけれど私ら文化人区分のギャランティはタレントさんの10分の1以下。というかギャラの交渉などしたことなし。

打ち合わせを含め12時間使い4つのTV番組に出たって(昨日も本日も昼ご飯を食べる時間無い。ダイエットに良い!)一日原稿書いている方が収入良いほど。それでも可能な限り対応しようと思っている。正しい状況を知って欲しいからだ。クーデター説は、ルノーと日産の枠組みを知らない人です。ゴーンさんを失脚させたって、ゴーンさんより強硬なフランス政府のイエスマンがやってくるだけ。

後継者を育てて軟着陸させようとしていたゴーンさんと違い、次の人は経営統合を急ぐことだろう。ゴーンさんを失脚させたって何も良いことがない。日本人の知識人って謀略説がホントに好きです。謀略がカッコ良いと思っているんでしょう。いずれにしろフランス政府は次なる手を打ってくる。経験豊富な植民地政策をベースにしているだけに手強いと思います。

 

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