4WDターボは過去の存在になる?

今まで「一般道最速は?」と聞かれたら、迷うこと無く「2リッター4WDでしょう!」と答えた。市販車ベースで競うラリーを見ても、TOPカテゴリーは4WDターボですから。しかし! ここにきて風向きが変わってきている。ラリーでFF勢が活躍し始めているのだった。

例えば『R3』クラス。私も出場したマレーシアのラリーは国内戦も併催されていたのだけれど、何とプロトンのR3が総合優勝してしまった。マレーシアのラリー、滑りやすい路面で本来ならインプレッサやランエボ等の4WDターボ優勢。なのにターボ無し2リッターFFが勝ったワケ。

今年の全日本ラリーには、欧州だとあまり戦闘力の無いフィアット500の『R3t』車両がオープンクラスで走っている。されどターマックラリーだと中位以下のインプレッサやランエボより速い。来シーズンの全日本にはもっと戦闘力の高いR3tやR3が出てくるかもしれない。

なんで4WDターボが劣勢なのか? 一つの理由になっているのは、メーカーの姿勢だと考える。三菱自動車は4WDターボを諦めてしまい、スバルも市販車ベースで競うラリーから興味を失いつつあるようだ(GT300は後輪駆動。ニュルはFFが急速に速くなってきた)。

結果として「速い4WDターボ」が急に見えなくなってきている。先日紹介したプロドライブの新型WRXあたりの登場で流れは変わるか? 私は今のところ4WDターボ陣営にいます。ただいくらなんでもGDB(2代目インプレッサ)じゃ古い。新しい技術もありません。

直噴エンジン積む新型WRXで新しい夢を追いかけたい気もする。なんたって最高出力回転数を連続して使えるCVTと、レスポンス良い直噴エンジンの組み合わせはポテンシャルあると思う。ただ先立つモノがなければいかんともしがたい。スポンサー付く時代じゃないし。

このままだと今年いっぱいで4WDターボ卒業かもしれません。そしたら世の中の流れと同じFFのスポーティモデルで走る楽しさを追求すればいいか。いずれにしろ4WDターボのスポーティカーは剣が峰にいる。三菱自動車無き後、スバルがどこまで夢を追えるだろうか?

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