ホンダの八郷社長、体制作り進み次のステップへ
社長就任から来月で1年になる八郷さんから話を聞く機会があった。半年ほど前にお会いしたときは、失礼な表現ながら、質問に対し御自分の言葉で話をしているように思えなかった点も少なからずあったものの、今回驚きました。この1年で会社の状況を把握し、新しい手を打ち、動き始めているんだと思う。どんなことを聞いても納得出来る内容のコメントが出てきます。
就任当時に感じたのだけれど、八郷さんは文字通り”突然”社長に指名されたんだと思う。一般的にホンダのような規模の企業であれば「社長になりそうだな」とか「社長になるための経歴」を経る。実際、ホンダの社長になるためのいくつかの経歴というのがあります。八郷さんは半分くらいしか当てはまらない。一番驚いたのは御本人かもしれません。
八郷さんに夢を聞いてみた。ホンダという会社は創始者からして夢が歩いてしゃべっていたようなものでした。夢のないホンダなど魅力無し。八郷さん曰く「ホンダは4輪車だけでなく2輪車も汎用も飛行機もあります。そういった広がりを有効に使い新しいモータリゼーションの姿を提案してみたいです」。超漠然とした夢ながら、だからこそ夢だと思う。
幸い、ホンダの状況は良い。タカタの問題を抱えているものの、なんとか出口は見えつつある。様々な課題の見直しも研究所社長の松本さんと二人三脚で進んでいるようだ。「自動車産業は結果が出るまで時間掛かります」(八郷さん)。こらもう漠然とした印象ということになってしまうけれど、亀の甲より年の功。全く根拠無いが、長くギョウカイに居ると何となく解るようになってきた。
2年後のホンダは面白くなっているような気がします。
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