ホンダ国内に冷淡
日本のメーカーの国内販売に掛ける意気込みは全般的に薄味になりつつある。先駆けが日産だ。現行マーチを出したあたりから国内販売に全くお金を掛けなくなった。売れる車種しか宣伝しないなど、費用対効果ばかり追いかけるようになっていく。結果、国内販売シェアを大幅に落としてしまう。というか当然です。
直近ではホンダが顕著。オデッセイと言えば、ステップワゴン、CR-Vと共に低迷したホンダを救ったモデルだ。3代目くらいまで派手な新車披露を行ってきた。なのに5代目オデッセイは試乗会すら行う予定じゃ無かったという。CR-Vなんか発表会も行わなかったほど。手間を掛けてまで売りたくないのか?
今や国内はコンパクトカーと軽自動車しか売れないから、そこにしか注力しないということなのかもしれません。一方、開発チームはホンキだ。新型オデッセイ、あまりに売る気を感じないため、チョイチョイと作っただけのクルマなのかと思いきや、なかなかの力作でございます。歴代最高の完成度と言ってもよい。
現在のホンダの国内販売のTOPが効率主義なんだと思う。確かにコストパフォーマンスは低いかもしれません。でも開発部門の熱意はNワゴンもオデッセイも全く同じ。そのあたりをキッチリ汲んであげないと、モノ作りは伸びない。ホンダの開発部門にとって現在の状況は、とっても不幸なことだと考えます。
しかも根っこは深い。今回COTYを取れなかったホンダの広報は、日本市場も大切にしていこうと考えを新たにしたと聞く。実際、ホンダ広報の人が自分のフェイスブックで「頑張るぞ!」と書いていた。されど海外に駐在している同じホンダの人から「ガラパゴスのようなことをまだやってるんだ」とバカにされてます。
一生懸命をクルマをアピールすることを、ガラパゴスと言わ
れちゃいかんともしがたい。一生懸命頑張ることは悪いことじゃない。特に日本に於いては大切なことだと思う。グローバル化しつつある日本の自動車メーカー
ながら、国内が原点だと言うことを忘れない方がいいと考える。世の中、効率ばかりじゃありません。
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