中越地震お手伝い(11月7日)
ボランティアの大きな役割の1つは、大きな被害を受け行政が大混乱状態に陥った時の緊急措置みたいなものだと思う。なにしろ行政の当事者だって被災者。何も出来ません。ボランティアって行政の機能停止中、何とか住民の衣食住環境を提供してあげたい、という”やさしさ”からくるものだと考えてよかろう。したがって物資があれば、多少バラつきあっても配ることが優先される。
しかし行政の機能が回復し始めると「ボランティア連中は勝手なことをしている!」と思うらしい。例えば「物資を配る」という援助、行政だと同じ分量を公平にというのが基本。「やれることから始める」というボランティアの姿勢と違う。川口町のボランティアセンターは(役場の管轄ではない)、11月5日まで物資が豊富にあった。
倉庫一杯になるほど援助物資がたくさん届いていたためである。しかし11月6日から役場に搬入してもらうよう依頼した途端、物資不足になってしまった。それじゃ、と食糧など足りないモノを役所まで分けてもらいに行くと「それって誰が食べるの?」という強烈なイヤミ。援助物資をボランティアも消費しているのが気に入らないらしい。
考えて欲しい。ボランティアだって食べなければならぬ。日帰りのボランティアならお弁当を持参できるも、長期の人は不可能。そこで大量にある援助物資から必要なだけ消費することになるのだが、行政は気に喰わないようなのだ。結果、7日のお昼ご飯はわずかにワカメ入ったミソ汁とイモ半分。私らのように衣食住足りたところから通ってきているなら何の問題もないけれど、テントに泊まって一生懸命活動している人は可哀想。行政は給料を貰っている仕事。ボランティアの人は無償。そういったことすら行政は考えられないみたいです。
これから募金や物資を送るなら「ボランティアのために」と書いて送って欲しい。ま、大口を叩けるまで行政が回復したなら、それまた朗報か。ボランティアを無償の労働者だと考え始める余裕が出来れば、復興作業は行政の仕事です。有償の労働力を雇うべき。その方が地元にお金も落ちる。今回いろいろ勉強になりました。
<おすすめ記事>