全固体電池搭載車を出すと発表したNIOってどんなメーカーなの?
昨日紹介したNIOというメーカー、以前から「コレハテゴワイ!」と思っていた。ずっと注目していたのだけれど、2019年の上海モーターショーで「ココマデキタカ!」。なにしろデザインが素晴らしい! 中華企業ながらデザイン&開発部門はドイツのミュンヘンに置く。クルマ作りのクオリティはヨーロッパ車と同等レベル。ニュルアタックで市販車最速になったこともある。
プラットフォームも展示されていたが、テスラと同じく既存の自動車メーカーのエンジニアによって開発されたと思う。アイフォーンやDJIをイメージして頂ければよかろう。生産はJAC(安徽江淮汽車)。パクりカー”出身”ながら、技術力あるためVWが株式の半分を取得した。これまたドイツ人のエンジニアによりクオリティコントロールを受けており、急速に品質上がった。
NIOは早い時期から「NOMI」と呼ばれるコミュニケーションマスコットを採用しており(下の写真の右上)、最近ホンダeがコンセプトをパクりましたね。これがなかなか良い仕事をしている。インテリアだって早い時期からフル液晶。テスラと同じく電脳屋さんのクルマらしく、物理的スイッチが”ほぼ”無い。一時期は経営危機と伝えられたものの、持ち直したんだろう。
ということで気になるのが全固体電池。NIOの動画を見るとCATL(世界最大のリチウムイオン電池メーカー)となっているけれど、全固体電池を開発しているというニュース、あまり聞かない。いろいろ調べてみたら、もしかすると「輝能科技股份」という台湾の電池メーカーの技術が入っているかもしれません。親日国である台湾の企業とあり、丁寧に作られた日本語のサイトも。
台湾の企業だったら、日本の自動車メーカーにも提案していた可能性大。中国と組んだということなら、日本のメーカーが話に乗らなかったということか? 輝能科技股份は従業員500人ほどの企業なので、CATLで大量生産するということなのかもしれません。いずれにしろNIOはフォーミュラeにも参戦していたのを見ても解るとおり“華”を知ってます。
下の動画はNIOの電池交換システム。2019年の上海モーターショーで撮影したもの。5分と言っているが作業自体は1分で終了する。ガソリン補給と同じ感覚ですね。NIOによればリチウムも全固体電池も互換性を持たせるようだ。最初はお金持ち向けに高額レンタル料金を設定し、徐々に量産効果を出していこうということなのかも。
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