アメリカで日本勢の電気自動車が補助金対象外に。それが本来の姿だ。翻って日本をみると‥‥
当たり前ながら自動車産業は量産効果で1台あたりの価格を下げている。電気自動車も台数を作らないと安くならない。したがって立ち上がりの台数が重要になってくるのだった。最近何度か「日本の電気自動車は軽自動車から始まる」と書いた。軽電気自動車、最初からけっこうな台数を見込めます。それなりに安い価格設定になるだろうから。競争も進んでイッキに普及していくだろう。
その基本をキッチリ守ろうとしているのがアメリカだ。黎明期に海外から安価な電池や電気自動車が入ってきたら市場を持って行かれてしまう。そもそも中国の電気自動車は国家がしっかり育成してきた。国策と言って良い。すでに量産効果により大幅にコストダウン出来ている。アメリカだって勝負出来るワケない。だったらしばらくの間、国産に優遇措置を与えましょうと言うことだ。
こう書くと「リーフはアメリカのスマーナ工場で作っているし電池だってアメリカ製では?」と思うことだろう。車体は問題ないだろうけれど、中国企業のAESC製電池を使う。アメリカが今回禁止した要件にひっかかる内容を含むんだと思う。アメリカの動きを見ていると完全に脱中国。中国と関係の強い企業や部品は全て高いハードルを立てられると考えていいだろう。
翻って日本を見ると今のところノーガード戦法を取る! というか日本政府は1970年代以降、自動車産業を守る気無し。むしろ農業など票田になっている産業を守るため、自動車を始めポテンシャルのある業種は殴らせ放題だった。だからこそ半導体を失い、液晶を失い、太陽光パネルを失っている。電気自動車用電池についてもノーガード。もはや手遅れか?
BYDシーガルみたいなクルマが入ってきたら厳しい
そんなタイミングで中国政府が電気自動車への補助金を止めた。当然ながら生き残りをかけた競争が始まる。BYDは150万円スタートの魅力的な電気自動車を出してきた。ノーガード戦法を取る日本に100万km走ってもヘタらないリン酸リチウム電池積んだAセグの電気自動車が200万円くらいで入ってきたら(当然ながら補助金の対象です)、相当厳しいことは想像に難くない。
搭載される電池量は30kWhと39kWhの2タイプ。全長3780mm×全幅1717mmはパッソとヤリスの中間くらい。インパクトの強さや競争力じゃATTO3なんか圧倒するだろう。その他、軽自動車サイズや小型モビリティ枠の電気自動車がスタンバイしているという情報もある。ちなみにアメリカの補助金、トヨタやホンダ、日産も次世代モデルは全て対応可能とのkと。
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アメリカの国策で自国のメーカーを守るという方策に、まあ当たり前と言えば当たり前かと思いましたが、それでも今のところ自国の3メーカー(GM,フォード,テスラ)だけというのもずいぶん露骨だなあと思いました。とはいえ、純国産のメーカーがアメリカですら3つしかない、しかもクライスラーはなくなりテスラに置き換わっている。
補助金の額は邦貨でおおよそ100万円で、かなり大きい。
日本のメーカーは「次のモデルで」ではなくて大急ぎで対応したほうがいいような気がします。
国民の税金で補助金を出しているですし
アメリカの対応はある意味当たり前なんですよね。
日本は国内外関係なく補助金を出してますが
これはどう考えてみてもおかしいですし
ユーザーは高額輸入車が払えるお金持ち優遇になってしまっているですからね。
自由貿易の旗手アメリカが国内産業保護に転換か、相当の危機感を持ってるんでしょうね。
日本は半導体や自動車輸出で圧力を受けて以来、薬が効きすぎたのか、国内保護になってない。
危機感が感じられません。単にスピードがないだけ?
日本メーカーに対して消費者の関心が薄れてるという報道もあります。関心が無くなったら終わりです。何とか生き残ってほしいですが、、、。
「慢心は人間の最大の敵だ」シェイクスピア
失礼しました。
アメリカの税金を使った補助金なので国内で作った部品使用率が高い国内メーカーを優遇するのは当然かと思います。諸外国のメーカーも早々に対応するかと思いますよ。
ただ安さだけのEVは衝突安全基準を満たさない物が多いのでその辺はしっかりコントロールして欲しいですね。量産効果で安くなるといわれていますが年間数億個作られる鉛バッテリーが証明しているとおり価格はある一定の金額で落ち着くのであとはバッテリーのマネジメントにより効率を上げるしかないですね。自分は後10年は内燃機関の車を乗り様子見です。