自動ブレーキ用のレーダーを欺瞞する装置は簡単に作れる。あおられたらボタン押せば撃退可能に?

アメリカのlivescienceというWebに気になる記事が出ていた。大ざっぱな内容を紹介すると、ADAS用のレーダーに誤情報を与えるというイタズラです。改めて説明するまでもなく、レーダーは電波を発射しハネ返ってきた電波を分析して相手のリアルタイムな距離や形状を判定する。ここにきてレーダーだけのADASは少数派になったものの、カメラと連動して制御するタイプも多い。

写真&記事はlivescienceへ

メーカーによっても違うけれど、カメラだけで自動ブレーキシステムを構築していたり、レーダーだけで距離を測っていたり、両方のデータを使っていたり等々。レーダー波に誤情報を流すと、距離を欺瞞できてしまう。実際は10mしかないのに100mとすることだって簡単。その逆で100mあっても5mという情報を与えることだって可能だ。これ、悪用するとどんなことが出来るか?

一番可能性あるの、あおり運転バスターだ。車間距離を詰めてきた輩がいたとしよう。「危ないでしょ」と思ったら、車間距離を急速に詰める誤情報を出せばいい。車間距離が変わらなければ車間距離短くても自動ブレーキは作動しない。でも急激に詰まっていく誤情報を発射することであおり車両は急ブレーキ制御はいります。自業自得のような気もするけれど、後続車からすれば危ない。

先行車が急ブレーキ掛けるワケですから。逆にレーダー欺瞞装置を持つあおり運転野郎が先行車だったら、前に出て後続車に急ブレーキを掛けられる。これまた高速道路などなら危険だ。アメリカの記事によればメーカーによって電波もタイプや制御方向が違うと言うことだけれど、車間距離といった単純な制御であれば比較的簡単で、様々なメーカーへの汎用性だってあると思う。

こういった情報に接すると、自動運転の難しさを考えてしまう。レーダーは電波で欺瞞できる。自動運転のセンサーとなるライダーだって光の反射だから、違うジャミングの方法があることだろう。自動運転の研究をやってる人って勉学に励む純粋培養タイプが多いので、性善説です。でも心の底から腐っている輩や、単純なイタズラが大好物の輩もたくさんいる。悪意に対するロバストって難しい。

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