日本は電力不足だと信じている人は多いけれど余っている。今のうちに将来の対策を!

今でも我が国は電力不足だと信じ込んじゃっている人が少なからずいる。だからこそ廃炉や燃料処理費用まで含めた総合コストが高い原発をうごかせや、という声も出てくる。下の表は原発が1基も動いていない東京電力パワーグリッドの供給可能電力と使用された電力です。冬場は発電所の点検や太陽光発電の減少などで夏場以上に電力需給厳しくなります。なのに最大で88%だ。

2024年1月の実績です

2023年で最も電量使用量多かったのは7月18日の5525万kWながら、それでも89%で十分な余裕を持っていた。今や日本中の企業や家庭で省エネルギー&電力の自給自足を始めており、今後、東京電力パワーグリッドが供給しなければならない電力量は減る一方だと考えていい。さらに原発処理コストなど上乗せされていくだろうから値上げ必至。出来れば戸建てに引っ越して自給自足を考えたい。

2023年7月の実績です

私の家も太陽光を載せた。冬場でもこんな電力を作ってくれている。現時点で余った電力は「売電」という最も非効率な使い方をしているけれど、充放電サイクル3500回以上という寿命を持つリン酸鉄リチウム蓄電池に貯めておくようにすれば、東京電力パワーグリッドから電気を買わないで済むようになる。さらに大きな規模で同じようなことをすると、二酸化炭素の排出量を減らせます。

以前から紹介してきている重量発電だけれど、フィンランドが本格的な商用試験を始める。太陽光や風力など余った再生可能エネルギーを、使わなくなった炭鉱に作る重力発電施設に貯めるそうな。550mほどの高低差を利用するという。貯められる電力量は”おもり”の質量によって違ってくる。この試験装置は最もコストの低い方法で実現させようとしている。

<p>A schematic of how the Underground Gravity Energy Storage system would work</p>

イラスト&記事はインデペンデント

もっと効率の良く規模の大きいシステムを作れば、安価に大量の電力をストック出来る。いずれにしろ再生可能エネルギーで使い切れないほどの電力を作り、余った分は効率の良い貯め方をするという流れになるだろう。重量発電でもいいし、運ぶなら水素などに変えればいい--ということを我が国も可及的速やかに始めないと交際公約である二酸化炭素排出量減が実現できないです。

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5 Responses to “日本は電力不足だと信じている人は多いけれど余っている。今のうちに将来の対策を!”

  1. トヨタ車ユーザー より:

    冬シーズンには電力不足うんぬんのニュースは出なかったのは、こういう理由があったのですね。
    地震があった地区の原発は、敷地内から煙が出たなど隠しきれないボロが出ているから、原発は止めてほしいです。

  2. sen より:

    面白そうなものを見つけました。
    「LVYUAN ハイブリッド ソーラー発電システム」とやらですが・・・八丈島で実証実験などいかがでしょう?

  3. ボヤキ爺 より:

    九州電力では、太陽光による発電が多く、季節や天候によっては太陽光発電の抑制を行っています。つまり、電力需要に対して、太陽光による発電量の方が大きく余ってしまう(電力供給が不安定になる)状態だということ。そのため、発電の抑制を行っているわけで、太陽光をはじめとした再生可能エネルギーによる電力は、それなりに十分な発電量を有しているわけです。もちろん、九州電力は原発が稼働しているという事情もありますが。
    この余っている電力をもっと積極的に蓄電し、化石燃料や原子力からの発電を抑制していって欲しいものですが、それに本気で取り組んでいる電力会社は無いというのが、この国のカーボンニュートラルに対する後ろ向きの気持ちの表れでしょうか。

    使わなくなった炭鉱を利用した重力発電とは、なるほどですね。550mの深さは、かなりの発電・蓄電量を見込めますね。日本でも、きっと可能な炭鉱跡ありそうですよね。大手電力会社はだめでも、どこか始めて欲しいですね。
    会社を忘れてしまったのですが、高層マンションのエレベーター部分を重力発電装置として利用し、災害時や停電時に活用しようとの記事を読んだことあります。また、日本発明であるペロブスカイト太陽光パネルをビルの壁に張っての発電の実用試験が始まったとの記事もありましたが、高層マンションの壁にこのペロブスカイト発電パネルを張り、その発電した電力をマンション内の重力発電装置に蓄電すれば自己完結型の電力利用が可能になりますね。
    日本は、政治は全く機能していないですが、一部官僚は日本の行く末を考えて行動してますし、さらに一部民間はしっかりとカーボンニュートラルに向けて動いているように見えます。
    私も、できるだけの電力自給自足を頑張ります。

  4. PAL より:

    自宅には約5kwの太陽光パネルと約14kwの蓄電池を設置していますが、先週のように数日天候が良くないと太陽光パネルはほぼ発電せず、夜間に蓄電池に充電した電力を昼間に消費することになります(いざというときのために蓄電池は30%残すように設定)。
    ペットを飼っているため、リビングのエアコンはつけっぱなし、オール電化住宅ということもあり、夕方16時には蓄電池残量30%になりますね。
    先日の降雪時は2度ほど停電しましたが、蓄電池に切り替わるのに10秒ほどかかるので無停電ではありません(TVとかレコーダーにはUPSを入れてありますが)。
    完全にオフグリッドにするには太陽光パネルは10kw、蓄電池は50kwは欲しいところ。
    家庭用の小型のベルシオン風車があれば良いですね。

  5. くそんぼつり より:

    効率は良くないですが中古のリーフでV2H。土地が余っていれば未登録で運用すればお値打ち大容量です。

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